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ドラ2で捕手・進藤勇也の指名はエグイ! 2024年正捕手争いは大激戦に【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#211】

2023年ドラフト会議が終了した。1位で左腕の細野晴希(東洋大)の交渉権を獲得、2位も投手ではと予想していたが、世代NO.1捕手と名高い進藤勇也(上武大)を指名。これにはびっくりした。

2023/10/28

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産経新聞社



日本ハム・新庄剛志監督

ドラ2は古川裕大の後輩!

 つい先程、ドラフト会議2023が終了した。ファイターズは外れ外れ1位(×西舘勇陽、×前田悠伍)で細野晴希(東洋大)の交渉権を獲得、僕はホッと胸を撫でおろした。細野君なら大豊作といわれた今ドラフトの大学生投手のなかでも光る存在だ。「158キロ左腕」の看板はダテじゃない。制球難の声もあるが、「球の暴れる剛球左腕」なんていちばん打ちづらいじゃないか。よく外れ外れ1位で獲れたものだ。西武1位が決まった武内夏暉(国学院大)と同期サウスポー対決が楽しみだ。
 
 但し、今回コラムで取り上げたいのは細野君ではない。僕がドラ1に負けず注目していたのは、2位指名で誰に行くかだった。確かにドラ1は競合のクジ引きがあってドラフトの華だ。いちばん絵になるし、話題にもなる。新庄監督が巨人・阿部新監督とクジを引いたシーンなど、まことにテレビ的だった。まさか自分でクジを開けず、阿部さんの反応を待つとは。西舘勇陽は外れて残念だったが、その新庄監督の姿に爆笑した。
 
 余談だが(いきなりすいません)、TBS中継の解説は槙原寛己、工藤公康の両氏だった。どちらもプロ野球解説者であって、アマチュア野球を丹念に見て歩いてるわけじゃない。しかし、それにしても槙原氏のコメントは首を傾げざるを得なかった。前田悠伍(大阪桐蔭)の指名権をソフトバンクが獲得したとき、「ソフトバンク育てるのが上手いからいいとこ行ったね、結果も出てるし」と言って、主としてホークスファンから総ツッコミが入っていたのが笑った。また元ソフトバンク監督の工藤さんが「施設とか環境いいですよね」とフォローしてたのもよかった。
 
 槙原氏はウエーバー方式の2巡目になり、中日が津田啓史(三菱重工East)を指名し、ハムが進藤勇也(上武大)を指名したとき、「これ、キャッチャーぶつからないですか?」とコメントした。お、ハムの捕手事情の話かなと耳をそばだてたら「キャッチャー欲しいとこあるでしょう」と言った。あー、そういう意味の「ぶつからないですか?」か。槙原さんはたぶんウエーバー方式がよくわかってなかったのだ。TBS中継は去年までドラ1のところだけだったからなぁ。2巡目からは競合しない。絶対にぶつからない。今シーズンの成績順に下位から指名していくのだ。そんな珍コメントしてる暇があったら度会と津田が二遊間組んでたとか、西舘昂汰と進藤がバッテリー組んでたとか言えばいいのに。
 
 だけど、実は「2位進藤」を聞いた瞬間の僕の思いは、まさに槙原氏の「これ、キャッチャーぶつからないですか?」で表現できるものだった。うわー、キャッチャー獲るのか! ハムの編成エグいなぁ。あんなにキャッチャーいっぱいいて、まだキャッチャー行くか!?
 
 いや、最下位球団、中日とハムの2巡目指名はアドバンテージがある。12球団の1位が確定して、あとは誰に行ってもいいのだ。中日は即戦力内野手に行った。チーム事情だ、わかる。ハムはドラ1の12人&津田、合計13人以外の誰を獲りに行ってもオッケーだった。僕はずーっと「ハムは2位指名、誰に行くかな?」とソワソワしていた。誰でも残っている。全チームドラフト指名選手一覧の2位以下、津田を除く誰の名前を言ってもよかったのだ。僕は投手を予想していた。社会人・大学生投手はまだまだ逸材がいた。高校生ならU-18日本代表級が残っていた。
 
 が、世代NO.1捕手と名高い進藤勇也に行った。どこへ行ってもいい「選び放題」の状態でキャッチャーへ行ったのだ。しかも上武大、古川裕大の後輩だ。これはマジでエグいでしょ。おらおら、勝負してみいってところだ。

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