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最も即戦力はヤクルト1位の原、DeNAも成功。指名漏れの谷田は2年後に期待【2015年ドラフト総括・大学生編】

10月22日、「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」が都内で行われた。12球団中8球団が大学生を1位指名した今年のドラフト。注目すべきポイントはどこにあるか?

2015/10/26

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高木遊



【写真】東洋大姫路でも甲子園で8強進出している原樹理。ここぞの場面で見せる魂のこもった投球は、ファンの心を熱くさせる。

今永、熊原、柴田と即戦力3名の指名に成功したDeNA

 今年のドラフト会議では、昨年より6人多い大学生30名が指名(育成ドラフトは除く)を受け、12球団中8球団が大学生を1位指名した。まずは、その1位指名選手たちを紹介していきたい。

 DeNAが単独1位指名した今永昇太(駒澤大)は、キレのあるストレートやスライダーを武器に東都大学リーグ通算18勝を挙げた即戦力左腕だ。
 春前に左肩の棘下筋を肉離れした影響で今春は未登板、今秋は未勝利に終わったが、既に実戦復帰している点や、グラウンド内外で見せるクレバーさを考えれば、1年目から十分に活躍が期待できる。

 西武が単独1位指名した多和田真三郎(富士大)も肩を痛め、今秋は未登板ながら、北東北大学リーグで通算32勝、MVP5回と群を抜く成績を残している。重心の低いフォームから浮き上がってくるような最速151キロのストレートはプロでも生命線となる。

 一方で、広島が単独1位指名した岡田明丈(大阪商業大)は、昨秋まで関西六大学リーグ通算3勝ながら、今年は春秋通じて12勝無敗と急成長を遂げた右腕。185センチ82キロのガッシリとした体格から放たれる最速153キロのストレートは迫力十分。球種はやや少ないが、ストンと急角度で落ちるフォークも魅力的で、大きく育って欲しい。

 最もスケールの大きさを感じるのは、日本ハムが1位指名した大型左腕・上原健太(明治大)。身長190センチの体格から投げ込むストレートの最速は151キロを計測する。まだまだその身体能力を生かしきれているとは言い難いが、育成に定評のある日本ハムで、どこまで実戦的な力を身につけることができるのか期待したい。

 そして最も即戦力として期待できるのが、ヤクルトが1位で指名した右腕・原樹理(東洋大)だ。今春に10試合(チームは全11試合)で8勝1敗4完封と驚異的な成績を残し、8月の巨人2軍戦でも8回まで無安打無四球に抑えた(最終的には9回2安打1四球1自責点で完投勝利)。ストレートの球速に近いシュートやカットボールを打者の手元で変化させ、凡打の山を築かせる投球スタイルが持ち味。ストレートの球速は140キロ台半ばが多いが、制球とキレが良いため、スピード以上の威力があり、先発・中継ぎどちらでも即戦力だ。

 外野手では、ヤクルトと阪神に1位指名され阪神が交渉権を獲得した高山俊(明治大)にはアベレージヒッターとして、オリックスが単独1位指名に成功した吉田正尚(青山学院大)には長距離打者として即戦力の期待がかかる。
 

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