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ナ・リーグのサイヤング賞は誰の手に?ダルビッシュ、バウアー、デグロムの三つ巴か

2020/09/20

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 ナショナル・リーグのサイ・ヤング賞争いが加熱している。予想ランキングで1位となったシカゴ・カブスのダルビッシュ有投手だが、2位と3位の2人も猛追。2位のニューヨーク・メッツのジェイコブ・デグロム投手は、負傷のため今季絶望と見られたが、次回登板で復帰することが報じられた。3位となったシンシナティ・レッズのトレバー・バウアー投手は、19日(日本時間20日)に7回2失点の好投を見せ、直近の勢いを見せつけた。
 

 
 まずは、有力候補3人の成績を見ていこう。(現地時間19日時点)
ダルビッシュ有(カブス):
7勝2敗 10試合登板 63回 防御率1.86 奪三振79 与四球12

ジェイコブ・デグロム(メッツ):
4勝1敗 10試合登板 56回 防御率2.09 奪三振80 与四球14

トレバー・バウアー(レッズ):
4勝4敗 10試合登板 65回 防御率1.80 奪三振88 与四球16

 
 ダルビッシュは、勝利数がリーグ1位で、投球回数も平均6回を超える「チームの大黒柱」。地区首位をひた走るチームを引っ張っている。昨夏からは抜群の制球力と、100マイルに迫る剛球を両立し、MLB屈指の好投手となっている。明日の試合に先発し、さらにシーズン終了までにもう1試合先発の機会がありそうだ。気がかりは、ここ数試合本調子でない点。苦しみながら試合を組み立てている様子が見られる。
 
 デグロムは、2年連続でナ・リーグのサイ・ヤング賞を獲得している大本命。今季も安定した投球を見せていたものの、16日の試合で負傷して途中交代。このまま今季の登板はないと見られ、サイ・ヤング賞レースからも脱落かと思われた。しかし、19日(同20日)に公式サイト『MLB.com』が報じたところによると、今季残り2試合に先発登板する方向で調整しているという。意地を見せ、一気にレースの先頭に躍り出る可能性もありそうだ。
 
 バウアーは、勝利数こそ伸び悩んでいるが、防御率や投球回数、奪三振などを見ていくと優秀な内容。また、7イニング制の試合で2度完封を記録するなど、最先端の技術を次々取り入れる「個性派」が、その才能を大きく開花させている。懸念材料は唯一、残り登板が1試合となりそうな点だ。バウアーがここで好投しても、ダルビッシュやデグロムの結果次第では物足りない数字となる可能性もある。
 
 試合数が少ない関係で、最後まで目の離せない白熱の展開となっている今季のサイ・ヤング賞レース。残された期間はおよそ1週間、最後まで輝き続けるのはどの投手だろうか。