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MLBが速球王5人を紹介 160キロ超え続出のハイレベルな争いにダルビッシュ有が選出!

2020/03/30

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 104.3マイル(約167.8キロ)。昨季MLBで投じられた最速のボールだ(セントルイス・カージナルスの23歳ジョーダン・ヒックス投手が記録)。ヒックスのようなリリーフだけでなく先発投手も直球の高速化はとどまることを知らない。公式サイト『MLB.com』は29日(日本時間30日)、「MLBでもっともえげつない速球」と題した記事を掲載した。
 

1.ジョシュ・ヘイダー投手(ミルウォーキー・ブリュワーズ) 4シーム
 被打率:.167 平均球速:95.5マイル(約154キロ) 平均回転数:2123/分
 

 まずはブリュワーズのリリーフの要、ヘイダーの直球だ。特徴的なフォームから奪三振を量産する左腕はMLBでも屈指の存在感を誇る無二の存在だ。昨季の投球のうち、直球は実に8割を占めた。元ニューヨーク・ヤンキースのマリアノ・リベラ氏がカットボールのみを投じていたのと同様、「わかっていても打てない」という点が高評価だ。
 

2.ゲリット・コール投手(ニューヨーク・ヤンキース) 4シーム
 被打率:.166 平均球速:97.1マイル(約156キロ) 平均回転数:2530/分
 

 2人目はMLB最高の先発右腕コールだ。全ての球種が一級品だが、やはり武器になるのはこの直球といえるだろう。回転数が高く、回転軸は縦に近くなっているため、平凡な直球に比べると浮き上がるように見える特徴的なボールだ。試合終盤でも100マイル近い球速をたたき出すスタミナも売りで、念願の名門入りを果たした今季も活躍が期待される。
 

3.ブランドン・ウッドラフ投手(ミルウォーキー・ブリュワーズ) 4シーム
 被打率:.208 平均球速:96.3マイル(約155キロ) 平均回転数:2257/分
 

 ヘイダーに続き、ブリュワーズから2人目の選出は先発右腕のウッドラフ。スタミナや故障耐性の面で不安はあるものの、投じる直球の質は最高クラスだ。平均球速は2017年の94.3マイル(約152キロ)から昨季は96.4マイル(約155キロ)へと大幅に上昇した。1年を故障なく投げ切ることが求められる素質の持ち主だ。
 

4.ジョーダン・ヒックス投手(セントルイス・カージナルス) シンカー
 被打率:.183 平均球速:101.1マイル(約163キロ) 平均回転数:2031/分
 

 冒頭で触れたヒックスも当然選出だ。長年トップを張ったヤンキースのアロルディス・チャップマン投手から速球王の座を奪いつつある23歳。その速球はシンカー系で、鋭く変化する。前人未到の領域に足を踏み入れつつある若き右腕はどこまでその球速を伸ばすだろうか。故障せず、順調なキャリアを歩むことが期待されている。
 

5.ダルビッシュ有投手(シカゴ・カブス) カットボール
 被打率:.195 平均球速:86.9マイル(約140キロ) 平均回転数:2651/分
 

 NPB最強右腕が見事選出された。昨季は前半戦こそ制球に苦しんだが、後半は別人のように精度の高い投球を披露。直球も素晴らしい質だが、ここではカットボールに注目する。昨季一気に投球割合を増やしたこのボールは全体の36.5%を占める武器だった。カットボールで奪った三振数はMLBトップの77個と、文句なしの必殺技と言えるだろう。