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ヤンキースはストラスバーグ確保が理に適っている? コール優先も“3度目のアプローチ”は期待薄か

2019/12/04

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獲得へは両者とも年32.4億円以上の契約金が予想される

 2010年代の10年間で一度もワールドチャンピオンになれなかったニューヨーク・ヤンキースが、今オフ獲得へ熱視線を送るFAの目玉、ゲリット・コール投手とスティーブン・ストラスバーグ投手と近々に面談を行う。名門は世界一の称号を手にするため、どんな策を講じるだろうか。
 
 米公式サイト『MLB.com』は3日(日本時間4日)、3日のうちにヤンキースのブライアン・キャッシュマンGM、アーロン・ブーン監督、マット・ブレイク投手コーチがカリフォルニア州でコールと、4日(同5日)にはストラスバーグの代理人であるスコット・ボラス氏と面談を行う予定だと報じた。
 
 また、米メディア『ジ・アスレチック』ではヤンキースがコールを優先に動くと伝えているが、同時にストラスバーグも選択肢として考えているとしている。大物2選手を徹底的にマークして獲得のチャンスをうかがっているようだ。
 
 ヤンキースが仮にコールを優先しているとなれば、その理由は過去の経緯にある。『MLB.com』によれば、ヤンキースは2008年のドラフト会議でコールを1巡目指名をするも拒否され、2017年のオフにも当時所属していたピッツバーグ・パイレーツとの交渉が決裂。契約の願いは届かなかった。
 
 結局、コールはトレードでヒューストン・アストロズへ移籍。今季はキャリアハイの20勝をマークすると、ポストシーズンでも4勝を挙げてチームをけん引する活躍を見せた。この躍進ぶりと29歳という若さからも、再びヤンキースが手を伸ばすのは自然なことだ。
 
 しかし、同サイトはコールの出身地であるカリフォルニア州オレンジ郡に本拠地を置くロサンゼルス・エンゼルスが獲得へ向け最大のライバルになると予想しており、ヤンキースとしては楽観的な見方をすることができず、その分首脳陣による面談で多額の契約金とともに“口説き落とす”ことが必須となっている。
 
 ここで気になるのが、ヤンキースがこの状況でストラスバーグに対してどれだけ熱心かということ。コールにしてもストラスバーグにしても1年3000万ドル(約32億4000万円)以上の契約金が必要と同サイトは予想しており、コールの方がストラスバーグよりも多額の費用が掛かるだろうとの見方だ。
 
 そして今後のヤンキースの動向について、ヤンキースが来年1月には決着の時を迎えるであろうと予想するコール獲得に自信がなければ、12月中にストラスバーグとの契約を締結し、目玉の1人を完全に確保することは理に適っているとしている。
 
 名門ヤンキースは世界一の称号を奪還するため、ワシントン・ナショナルズを球団初のワールドシリーズ制覇に導きシリーズ最優秀賞(MVP)を獲得した31歳右腕ストラスバーグを先に獲得し、その上でコール獲得に動くのか。まずは今週行われる面談の手応え次第ではあるが、球団をあげての作戦から目が離せない。