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正捕手放出のレイズ、ズニーノと1年約5億円で契約延長 確実性欠けるもパワーと守備力が持ち味

2019/11/26

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今オフは捕手市場が大忙し?

 タンパベイ・レイズとマイク・ズニーノ捕手が単年契約での契約延長で合意した。米公式サイト『MLB.com』が25日(日本時間26日)、伝えている。
 
 ヤズマニ・グランダル捕手(シカゴ・ホワイトソックス)など、有力捕手が早くも所属先を決めていく中で、またも捕手に動きがあった。レイズとズニーノが1年450万ドル(約4億9000万円)で契約延長に合意。2年目は球団側にオプションが付いている。
 
 ズニーノといえば溢れるパワーと卓越した守備が持ち味。今季のDRS(守備防御点=平均的な野手が守った場合に比べ何失点減らしたか)はプラス9点、盗塁阻止率は38.6%と投手陣をけん引する活躍を見せており、優れた守備力は健在だった。
 
 打撃でもデビュー翌年から5年連続で2桁本塁打、17年から昨季までは2年連続で20本塁打以上をマーク。三振がかなり多く、確実性は高くないが、パワーは捕手の中ではトップクラスだ。
 
 しかし今季はその打撃で打率.165、9本塁打、32打点と大不振。開幕当初は正捕手としてプレーしていたが、期待を裏切る結果になってしまった。シーズン途中にはトラビス・ダーノウ捕手(アトランタ・ブレーブス)にレギュラーを明け渡し、ポストシーズンでの出場機会もなかった。
 
 卓越した守備力を持ちながらも、打撃の不安定さから、今季オフにはメジャー40人枠として契約しない旨を期限までに伝えられ、ズニーノはノンテンダーFAとなる可能性も高かった。
 
 しかし、レイズはFAでダーノウが流出して正捕手が不在の状態に。ロースターにはマイケル・ペレス捕手がいるものの、昨季デビューしたばかりで、メジャーではまだ46試合に出場したのみ。そのため、経験ある捕手を確保しておく必要があった。
 
 ズニーノはまだ28歳と若く、一般的には急激に成績の下降する年齢ではない。守備は相変わらず優れているだけに、打撃が復調さえできれば、正捕手復帰も叶うだろう。
 
 なお、レイズはトレードかFA市場で捕手の補強を続ける見通し。今季は96勝66敗、地区シリーズではヒューストン・アストロズをあと一歩のところまで追い込んだ。球界のダークホース的存在ともいえるレイズだが、これからはどんな補強劇を見せてくれだろうか。