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ナショナルズ、4連勝スイープで球団史上初のリーグ優勝&WS進出! 前身エクスポズ時代からの悲願叶う【MLBリーグ優勝決定シリーズ】

2019/10/16

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初回に一挙7得点!先発コービンが5回12奪三振の快投

 ワシントン・ナショナルズとセントルイス・カージナルスによるナショナル・リーグ優勝決定シリーズ第4戦が15日(日本時間16日)、ナショナルズの本拠地ナショナルズ・パークで行われ、ナショナルズが4連勝で初のワールドシリーズ進出を決めた。
 
 ワイルドカードから勝ち上がってきたナショナルズは、中地区王者のカージナルスに一気の3連勝で初のワールドシリーズ進出に王手とする中、この日も序盤からその勢いが爆発した。
 
 初回、ナショナルズは先発のパトリック・コービン投手がカージナルスの上位打線を3者連続三振に仕留めると、直後の攻撃で打線がカージナルスの先発ダコタ・ハドソン投手に猛攻を仕掛ける。
 
 先頭から2者連続安打で無死二、三塁とし、3番のアンソニー・レンドーン内野手の犠飛で1点を先制。さらにフアン・ソト外野手が左翼線への適時二塁打で続くと、なおも1死満塁で前日に1発を含む2安打を放ったビクター・ロブレス外野手も右翼へ適時打を放ち3-0とリードを広げた。
 
 ナショナルズ打線はさらにたたみかけ、ヤン・ゴームズ捕手の2点適時打で早くもハドソンをノックアウト。2番手で登板したアダム・ウェインライト投手からもこのイニング2打席目となったトレイ・ターナー内野手が2点適時打を浴びせて、この回打者11人で一挙7得点で7-0とした。
 
 この大量援護にコービンも緊張感を途切らせることなく発奮。2回~3回に2三振ずつ、4回には1点を失いながらもアウト3つを全て三振で奪い、ポストシーズンではメジャー新記録となる4回までに10三振をマークする快投を見せた。
 
 一方、負けられないカージナルスは5回に打線がようやく目覚める。コービンが2四球など突如制球を乱すのに乗じて無死満塁の絶好機を作ると、1番のトミー・エドマン内野手の内野ゴロの間に1点、さらに続くホセ・マルティネス外野手には中堅へ2点適時二塁打が飛び出して3点を返し4-7と3点差に詰め寄った。
 
 ナショナルズは徐々に追い上げられる展開に、5回12奪三振のコービンを諦め、6回から継投策に出る。2番手としてマウンドに送ったタナー・レイニー投手が3者凡退に打ち取って嫌な流れを断ち切ると、7回は早くもクローザーのショーン・ドゥーリトル投手を起用してこちらも3者凡退。3点リードのまま、残すイニングは8回、9回の2イニングとなった。
 
 そして8回、ドゥーリトルは2死を取ったところで4番のマーセル・オズーナ外野手に右前安打を浴び、ここで4番手としてダニエル・ハドソンが登板する。
 
 今ポストシーズンで5試合を投げ防御率0.00のハドソンだったが、ヤディアー・モリーナ捕手に死球、ポール・デヨング内野手に四球を与え満塁のピンチを招く。一発が出てれば逆転というピンチだったが、続く代打のマット・カーペンター内野手を二ゴロに打ち取って何とか無失点で切り抜けた。
 
 そして9回、今ポストシーズン初の回跨ぎとなったハドソンは、この日2安打を放っている8番のコルテン・ウォン内野手を左飛、代打マット・ウィータース捕手を捕飛に打ち取ると、最後はエドマンを中飛に打ち取って試合終了。ナショナルズが7-4で勝利し、初戦からの4連勝で球団史上初めてのリーグ優勝、ワールドシリーズ進出を決めた。
 
 前身のモントリオール・エクスポズ時代を含めて、ワシントンD.C.移転後もナショナル・リーグでこれまで唯一ワールドシリーズ進出の経験が無かったナショナルズだが、ワイルドカードゲームから勝ち上がって怒涛の快進撃を見せて球史に残る快挙を成し遂げた。
 
 なお、今シリーズの最優秀選手賞(MVP)には、第1戦と第3戦で計5安打4打点をマークした36歳のベテラン、ハウィ・ケンドリック内野手が選出されている。

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