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銃撃事件から生還したオルティス氏、レッドソックス戦で始球式 球団とファンに感謝「本当の家族」

2019/09/10

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3度の世界一に貢献

 かつてボストン・レッドソックスの主砲として活躍したデビッド・オルティス氏が9日(日本時間10日)、本拠地フェンウェイ・パークで行われたニューヨーク・ヤンキース戦で始球式を務めた。米公式サイト『MLB.com』が伝えている。
 
 通算541本塁打を誇るメジャー歴代屈指の強打者だったオルティス氏は、6月9日(同10日)に母国のドミニカ共和国で銃撃され治療にあたっていたが、この日はその悲劇以来初めて公の場に登場した。
 
 レッドソックスのパブリックアナウンサーであるヘンリー・マヘガン氏によって「この街の歴史で最も愛される人間の一人。レッドソックス殿堂入りのナンバー34、デビッド・オルティス!」と紹介されると、その瞬間から本拠地のファンからは大きな歓声と拍手が沸き起こる。
 
 そしてレッドソックスのユニホームを着て笑顔を見せたオルティス氏は、元チームメイトのジェイソン・バリテック氏を目がけて一球を投じて抱擁。かつて、ともに世界一を成し遂げた2人の姿に、改めて球場に歓声がこだました。
 
 同サイトによると、オルティス氏はその場でマイクを手にして「まず第一に、ここにいることができるよう、私に2度目の人生を与えてくれた神に感謝したい」とコメント。そして、「私の本当の家族であるレッドソックスに感謝したい。彼らはいつも私のそばにいてくれて、支えてくれた」と球団に対する感謝の思いを伝えた。
 
 オルティス氏は、銃撃を受け計3度の手術を受けた。そして7月29日(同30日)にマサチューセッツ総合病院を退院。それから約1カ月余りの療養を経て、この日に元気な姿を見せた。
 
 ミネソタ・ツインズから2003年にレッドソックスに移籍し、主砲として、そしてチームの精神的支柱として活躍したオルティス氏。多くの場面でチームを救い、レッドソックスを計3度の世界一(2004年、2007年、2013年)に導いた。背番号「34」は球団の永久欠番にもなっている。
 
 悲劇から生還したヒーロー。これからも、レッドソックスとボストンの街に多くのパワーをもたらしてくれることだろう。

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