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好救援のドジャース・前田健太、再びセットアップ転換か 指揮官「彼は先発投手」もリリーフ能力を高評価

2019/07/20

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MLB公式は「少なくとも8月までは先発だが…」

 ロサンゼルス・ドジャースの前田健太投手が19日(日本時間20日)、本拠地ドジャー・スタジアムでのマイアミ・マーリンズ戦にリリーフ登板し、1回2奪三振の好投で勝利に貢献した。
 
 今季先発として7勝6敗の成績を収めている前田は、前回登板となった17日(同18日)に先発するも、2回を投げたところで雨天で2時間半以上中断。そのまま降板して中1日でこの日を迎えた。
 
 ドジャースは0-1と1点を追う6回、1死満塁から内野ゴロの間に三塁走者が生還し同点に追い付く。なおも2死一、三塁とチャンスが続き、ここでエンリケ・ヘルナンデス内野手が放った二ゴロをスターリン・カストロ内野手がエラーし2-1と勝ち越しに成功した。
 
 試合は1点差のまま終盤に入り、8回に先発・柳賢振投手の後を受けて前田が2番手として登板した。前田は先頭の3番ギャレット・クーパー内野手を84.6マイル(約136キロ)のスライダーで空振り三振に仕留めると、続くブライアン・アンダーソン内野手もスライダーで空振り三振。そして最後はカストロに対しても5球連続でスライダーを投げ込み三ゴロに打ち取って三者凡退に抑えた。
 
 前田はこの日1回12球(ストライク10球)を投げ無安打、無四球、奪三振2、無失点の好投で防御率3.71。今季初のリリーフ登板も難なくこなして見せた。
 
 ドジャースは、9回はクローザーのケンリー・ジャンセン投手が三者連続空振り三振に抑えて2-1の接戦に勝利。先発の柳は今季11勝目、そして好救援の前田には今季初のホールドが記録されている。
 
 米公式サイト『MLB.com』によると、ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は前田をリリーフで起用したことについて「私は彼を先発投手として見ているし、彼自身も自分を先発だと考えている」として、あくまで前回登板が短いイニングで終わったことを受けてのこの日のリリーフ登板だったことを明かした。
 
 しかしながら、リリーフとしての活躍にも「彼が1、2イニングを投げてくれるのは非常に刺激的なこと。速球は94マイル(約151キロ)を計測し、スライダーも本当に良い」と高評価。
 
 同サイトは「ドジャースは前田を少なくとも8月までは先発として起用するだろうが、それ以降は左腕フリオ・ウリアス投手とどちらを先発にするか決定する必要がある」とし、昨季終盤からポストシーズンにかけてリリーフとして貢献した前田を再びセットアップとして起用する可能性もあることを伝えている。
 
 メジャー4年目22歳のウリアスは今季22試合に登板し(5先発)4勝2敗、防御率2.25と安定した成績を収めているが、先発としての勝ち星は4月18日(同19日)にミルウォーキー・ブリュワーズ戦で6回無失点と好投した1勝のみ。今季先発では1勝1敗、防御率3.18、22回2/3を投げて7四球、27三振という内容となっており、ロバーツ監督が今後どんな決定を下すのか注目が集まる。