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“スキャッグスを背に”エンゼルスが本拠地で継投ノーヒッター 大谷翔平は猛攻に繋がる左前打で8戦連続H

2019/07/13

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急逝後初の本拠地での試合、全員が背番号「45」

 大谷翔平選手が所属するロサンゼルス・エンゼルスが12日(日本時間13日)、本拠地エンゼル・スタジアムでのシアトル・マリナーズ戦で2投手による継投でのノーヒット・ノーランを達成した。
 
 エンゼルスは、チームメイトのタイラー・スキャッグス投手が1日(同2日)に急逝して以来初めてとなる本拠地での試合。ナインは全員がスキャッグスさんの背番号「45」と名前が記されたユニフォームを着用し、試合前の追悼セレモニーではスキャッグスさんの母デビーさんが始球式を行った。
 
 エンゼルスは、いきなり初回から猛攻を仕掛ける。まず2番のマイク・トラウト外野手が第29号2ラン本塁打を放って先制。「3番・指名打者(DH)」で先発出場した大谷翔平選手も左前安打で続いてチャンスを作り、この後アンドレルトン・シモンズ内野手とダスティン・ガーノウ捕手、そして2巡目となったトラウトの適時打などでこの回一挙7得点を挙げた。
 
 大谷はこの後安打は出ず、この日は4打数1安打1四球。8試合連続安打として打率を.302とした。
 
 2回にも2点を追加し9-0としたエンゼルス。投げては、この日「オープナー」を採用し先発のテイラー・コール投手が2回を無安打無失点。さらに2番手のフェリックス・ペーニャ投手もマリナーズ打線を寄せ付けない好投を見せた。
 
 また、大差の中でもエンゼルスの打棒の勢いは止まらず。エンゼルスは5回にトラウトのこの日6打点目となる適時二塁打、11-0とした7回にはジャスティン・アプトン外野手が第4号2ラン本塁打を中堅スタンドに叩き込み13-0とした。
 
 完全に流れはエンゼルス。守っても投手を中心に堅い守備が見られ、ペーニャは8回まで無安打、許した走者は5回にオマー・ナルバエズ捕手に与えた四球1つのみという好投で快挙まであとアウト3つに迫った。
 
 そして迎えた9回、ペーニャは先頭のマック・ウィリアムソン外野手を中飛、ディー・ゴードン内野手を投ゴロに打ち取り2アウト。最後は俊足で内野安打が懸念されるマレックス・スミス外野手を二ゴロに抑えて、継投でのノーヒット・ノーランを達成した。エンゼルスでは球団史上11度目となる快挙だ。
 
 13-0と大勝するとともに、それに快挙で華を添えたエンゼルスナインは試合後、マウンドに集まり背番号「45」のユニフォームを並べ置き、お互いハグをしながら悲しみを分け合った。しかし、悲しみの中にもスキャッグスさんに捧げる勝利をノーヒット・ノーランという快挙で飾ったことで多くの喜びの表情も見られた。
 
 試合後、グラウンドで行われた地元テレビ局『FOX Sports』のインタビューによれば、ペーニャは「今この場にスキャッグスがここにいないことがとても悲しい。でも、(ノーヒット・ノーランという)素晴らしい瞬間を迎えることができ、これは彼と家族のための試合だった」とコメント。
 
 さらに先発したコールは「今日はデビーさんによる最高の一球から始まった。本当に特別なもの。チーム、ファン、スキャッグス、そして彼の家族にとって。我々はタイラーと家族のために頑張った」とスキャッグスさんを背に感じながら勝利を飾った一戦を振り返った。
 
「厳しい1週間だったが、今も“天使”の彼が見守ってくれている」。最後に語ったペーニャ。天国のスキャッグスに多くの笑顔を届けるためにも、エンゼルスはこれからも前を向いて戦っていく。

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