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エンゼルス正捕手ルクロイ、危険タックル受け脳震盪&鼻骨折の重症。 最強捕手モリーナは痛烈批判

2019/07/09

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Getty Images



2014年からルール化

 ロサンゼルス・エンゼルスのジョナサン・ルクロイ捕手が7日(日本時間8日)、敵地でのヒューストン・アストロズ戦で相手走者と本塁で激突し負傷。検査の結果、脳震盪と鼻の骨折と診断された。米メディア『SPORTING NEWS』が8日(同9日)、伝えている。
 
 右足骨折で長期離脱となっているトミー・ラステラ内野手に続いて、またも主力選手が負傷する事態となった。
 
 問題のプレーが起こったのは、10-10の同点に追いつかれた直後、8回裏1死満塁での場面。ジョージ・スプリンガー外野手の右飛で三塁走者のジェイク・マリズニック外野手がタッチアップした。
 
 マリズニックは、勝ち越しのホーム目がけて本塁へと突っ込むと、右翼手からの返球を待ち構えていた捕手ルクロイに正面衝突。マリズニックは守備妨害でアウトとなり、ルクロイは少しのあいだ立ち上がることが困難な状態となった。スタッフの力を借りて立ち上がったルクロイは、そのまま車で運び出され、負傷退場となった。
 
 同サイトによると、試合後に受けた精密検査の結果、脳震盪と鼻の骨折と診断されたルクロイ。今季正捕手としてエンゼルスを支えていた扇の要が離脱する事態となり、復帰時期などについてはまだ言及されていない。
 
 このプレーに対し、セントルイス・カージナルスのヤディアー・モリーナ捕手が、自身のインスタグラムを通じて激しく非難。アストロズのチームメイトがマリズニックを庇うコメントを発表しているが、球界全体を騒がせる事態に発展している。
 
 メジャーリーグでは2011年、当時はまだ期待のルーキーだったサンフランシスコ・ジャイアンツのバスター・ポージー捕手が本塁で激しいタックルを受けて負傷。一時は選手生命も危ぶまれる状況に陥った。このことをきっかけに、2014年、メジャーリーグでは得点しようとしている走者が意図的に捕手、もしくは野手へ接触することを全面的に禁止とされた。
 
 そのため、走者であるマリズニックには何らかの処分が下される可能性がある。ただ、今回のプレーではマリズニックは本塁に突入するまで全力で走っており、スライディングはおろか捕手を避けることができなかった可能性もある。衝突後、すぐさまルクロイに駆け寄り、その後もかなり動揺する様子を見せていたため、決して故意に衝突したわけではないだろう。
 
 前半戦最後の試合で思わぬ事故が起きてしまったエンゼルス。チームにとってルクロイは欠かせない存在なだけに、完全回復が願われる。