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最強右腕シャーザー、驚異の10K快投! 骨折ものともせず6勝目、奪三振はリーグトップ

2019/06/20

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Getty Images



 ワシントン・ナショナルズのマックス・シャーザー投手が19日(日本時間20日)、本拠地ナショナル・パークでのフィラデルフィア・フィリーズ戦に先発。鼻を骨折していた状態だったが、7回無失点で6勝目を手にした。
 
 前日のバント練習中に自打球が鼻を直撃し、骨折してしまったシャーザー。不幸中の幸いか、腕や肘のような投球に直接影響する箇所を負傷したわけではなかったが、思わぬアクシデントに見舞われた。
 
 そんなシャーザーだが、フィリーズ戦の先発を回避しなかった。初回、先頭のジーン・セグーラ内野手に中前打を許すものの、後続のブライス・ハーパー外野手らを打ち取って無失点。目の周りにはアザも残る中、見事な立ち上がりを見せる。
 
 シャーザーを援護したいナショナルズ打線は2回、ブライアン・ドージャー内野手の12号ソロ本塁打で1点を先制。するとここからシャーザーもエンジン全開で、3回から5回までをわずか1安打、6奪三振と、強力フィリーズ打線を完全に封じ込める。
 
 6回も無安打に抑えると、7回には気迫の投球が光った。この回先頭のシーザー・ヘルナンデス内野手に二塁打を許し、一打同点の場面となってしまうが、ブラッド・ミラー内野手を97.5マイル(約156キロ)の直球で空振り三振。続くアンドリュー・ナップ捕手も96.7マイル(約154キロ)の直球で空振り三振に斬って取り2死となる。
 
 同点にしたいフィリーズはここでJ.T.リアルミュート捕手を代打で起用。今季10本塁打の強打者だが、ナショナルズバッテリーは直球などで早々と追い込むと、最後は85.9マイル(約137キロ)のスライダーで3者連続となる空振り三振で切り抜けた。ピンチでウイニングショットが光ったシャーザーは、この回で降板し試合を見守ることになる。
 
 その後ナショナルズはビクター・ロブレス外野手の10号ソロ本塁打で1点を追加して2-0とし、そのままリードを守りきって勝利。シャーザーには勝ち星が付いた。
 
 この日シャーザーは7回(117球)を投げて4安打、無失点、10奪三振。6勝目を挙げ、防御率は2.62となっている。
 
 有力なトレード候補とも噂されるシャーザーだが、この日の投球でさらに魅力が増したに違いない。けがを負いながらも快投を見せたきょうの試合は、メジャーを代表する剛腕投手の逸話として語られていくはずだ。