データやコラム、多角的な視点で野球の魅力を発信!ベースボールチャンネル(BaseBall Channel)



イチローの同僚、安打量産も道険し 燦然と輝くシーズン記録262本安打

イチローの現チームメイト、ディー・ゴードンは、開幕からマーリンズの33試合(5月11日のゲーム終了時点)ですでに54本のヒットを打った。これは2004年にイチローが達成したシーズン安打数262本というメジャーリーグ大記録を11本も上回るペースだった。

2015/05/17

text By

photo

Getty Images

タグ: , , , , ,



ハイペースを維持するのは至難の業

 開幕33試合で50本以上のヒットを打った9人の選手の最終的な成績はどうだったか?

9位:チッパー・ジョーンズ(2008年、ブレーブス)
33試合で52本。シーズン160本。

 2008年、ジョーンズは開幕以来2カ月、打率.413、BABIPも.413と素晴らしいスタートを切った。1年を通していい打撃を保ったが、これほどのペースを維持することはできず、シーズン打率は.364。ジョーンズが首位打者に輝いたのはこれが最初で最後だった。128試合に出場し、安打数160を記録した年であった。

8位:ライアン・ジマーマン(2009年、ナショナルズ)
33試合で51本。シーズン178本。

 2008年には故障に泣いたジマーマン、2009年はいきなり打ち出した。ナショナルズの内野手として開幕33試合では打率.364、BAIP.402と活躍したが、突然調子を落とした。結局この年は打率.292、BABIP.310であった。自らのベストとなる33本のホームランを打ったが、200本安打には近づくこともできなかった。

7位:デレック・リー(2007年、カブス)
33試合で51本。シーズン180本。

 ゴードン同様、リーも最初の33試合で.476という驚くべきBABIPを2007年に記録した。その後も高いレベルを維持したが(自らの通算.321よりかなり高い数字)、それでもシーズンが終わってみれば200本安打に20本も足りなかった。この年のホームランは22本、それでもキャリア最高のBABIP.364をマークし、シーズン打率も.317であった。

6位:オースティン・ジャクソン(2010年、タイガース)
33試合で50本。シーズン181本。

 ゴードンと同じような技を揃え持っている選手のひとり。タイガースの外野手として2010年にメジャーデビューし、最初の33試合でいきなり.360の打率を挙げた。また.500という驚異的なBABIPも記録。。しかしゴードンと同じく俊足のジャクソンも、この後は成績を落とした。年間BABIPが.396と高かったのとは対照的に、ア・リーグで最悪の170三振もあり、この年の打率は.293で終わった。

5位:ホゼ・レイエス(2007年、メッツ)
33試合で51本。シーズン191本。

 2005年から2年連続60以上の盗塁を決めたレイエス、2007年もメッツの最初の33試合で打率.350、BABIP.388、盗塁19と優れた成績を収めた。盗塁は自身最高の78であったが、打撃はそれほど振舞わず、33試合以後では打率.262、BABIP.280と調子が落ちた。

4位:ミゲル・カブレラ(2013年、タイガース)
33試合で52本。シーズン193本。

 このリストにおいてカブレラは決して典型的とは言えない。内野安打やバントヒットを多く打てるほどのスピードはないし、ヒットの多くがホームランだからである。ただ現在の野球界で最も優れたバッターであることは確かで、開幕33試合で打率.382、BABIP.404を記録。この年カブレラは2年連続となるア・リーグMVPも受賞している。

3位:アーロン・ヒル(2009年)
33試合で52本。シーズン195本。

 2007年に才能を見せ始めたヒルは、2009年にホームラン36本、打点108とブレイクした。トロントの開幕33ゲームでは打率.357、BABIP.377と好調だったもののその後は打率.267、BABIP.265とそれほど振るわず、他のどの選手より打席も打数も多かったにもかかわらずヒット数は第8位というシーズンであった。

1位タイ:マット・ホリデー(2007年、カージナルス)
33試合で52本。シーズン216本。

 ホリデー選手はこの年、開幕33試合にヒット52本、打率.374、BABIP.430という成績を残し、その後も打ち続けた。シーズンでは打率.340、BABIPも自身最高の.377を記録。また今年もホリデーは好調で現在BABIPが.436、打率.346である。ただ、2007年の絶好調シーズンでさえ、終わってみればイチローのヒット記録に46本も足りなかった。

1位タイ:デレック・ジーター(2012年、ヤンキース)
33試合で53本。シーズン216本。

 ジーターの2012年の活躍は忘れられがちであるが、5月12日までの打率は.376、BABIPも.400であった。シーズンを通しての成績は打率.316、BABIP.347、年間ヒット数は216本でメジャー首位に輝いた。

 9人を振り返ってもわかるように、イチローの大リーグ記録に到達するにはシーズンの最初から最後まで、極めて優れたバッティング(と一握りの幸運さ)を維持することが求められるのである。

 今年のゴードンとて例外ではない。それほど困難なことなのである。

ベースボールチャンネルのフェイスブックはこちら→
ベースボールチャンネルのツイッターはこちら→

出典:”Hits Keep Coming for Dee Gordon,” Sports on Earth, by Paul Casella, May 14, 2015.http://www.sportsonearth.com/article/124235800/dee-gordon-challenge-ichiro-suzuki-single-season-hit-record

1 2



  • 記者募集