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ヤンキース、通算246勝のサバシアが今季限りでの引退を発表「今季を世界一のシーズンに」

2019/02/17

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過去3球団で10度のPS進出貢献。通算3000奪三振も達成へ

 ニューヨーク・ヤンキースの先発左腕C.C.サバシア投手が、今季限りで現役を引退することを発表した。米公式サイト『MLB.com』が16日(日本時間17日)、伝えている。
 
 現在38歳のサバシアは2001年にクリーブランド・インディアンスでメジャーデビューを果たし、今季で19年目を迎える。ルーキー年にいきなり17勝を挙げると、シーズン19勝以上を4度マークするなど2013年まで13年連続2桁勝利。通算成績は538試合で246勝153敗、防御率3.70、3470回を投げて奪った三振は2986を数えている。
 
 同サイトによると、会見に臨んだサバシアはまず「自分のことを、良いチームメイトだったということを覚えていてほしい」と話し、「2019年が“チャンピオンシップシーズン”になることを楽しみにしている。そしてそこで自分の持っているものを全てフィールドに出し切る」と、キャリアの最後をワールドシリーズ制覇という形で締めくくる意欲を示した。
 
 また、球団オーナーであるハル・スタインブレナー氏はサバシアの引退について、「C.C.(サバシアの愛称)は常にチームの柱となってきた。今季は彼の素晴らしい“遺産”をさらに強固なものとし、世界一に向けて突き進んでいくことを楽しみにしている」と話し、チームとしてサバシアを盛り上げ、一丸となって目標を達成することを掲げている。
 
 サバシアは、インディアンス時代の2007年に19勝(7敗)を挙げて自身初となるサイ・ヤング賞を受賞。そしてその2年後にヤンキースの一員として再び19勝(8敗)という好成績で自身初の世界一に貢献した。
 
 しかし、同サイトが「サバシアの功績は、野球カードの裏を見るだけでは決して分からない」と表現しているように、サバシアのキャリアは成績だけではなく、複数のチームにもたらしてきた影響力という点でも称賛されている。
 
2008年途中まで在籍したインディアンスでは2度のポストシーズン進出。さらにミルウォーキー・ブリュワーズに移籍してからは17試合で11勝を挙げる活躍を見せて、チームは見事ポストシーズン進出争いを制した。
 
 そしてヤンキースでは2009年の世界一を筆頭に、昨季まで7度のポストシーズン進出に貢献。2010年以降は世界一に届いていないが、ヤンキース在籍中のポストシーズンでは通算19試合で8勝4敗、防御率3.88。登板試合でのチーム成績は12勝7敗と勝ち越している。
 
 昨年12月に動脈閉塞による心臓手術を受けたが、順調に回復し身体検査はクリアした。ヤンキースのアーロン・ブーン監督からも「彼は殿堂入りすると思う。今でもリーグ中で本当に良い投手だ」と高く評価されている左腕は、今季中に達成されるであろう通算3000奪三振と、チーム10年ぶりの世界一へ向けて最後まで全力を振り絞る。

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