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フィリーズ、大功労者ロリンズ氏が特別アドバイザーに就任 野球とビジネス両面での働き期待

2019/01/30

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通算2455安打、2008年には世界一に貢献

 フィラデルフィア・フィリーズが、かつて同球団でプレーし2008年のワールドシリーズ制覇に貢献したジミー・ロリンズ氏が特別アドバイザーとしてフロント入りしたことを発表した。29日(日本時間30日)、米公式サイト『MLB.com』が伝えている。
 
 ロリンズ氏は、1996年にフィリーズにドラフト2巡目で指名され入団。俊足強打の遊撃手として2000年にメジャーデビューを果たし、2年目の2001年には46盗塁をマークしてナショナル・リーグ最多盗塁王となる。2004年から3年連続で190安打以上を放つと、2007年にはキャリア初となる200安打を達成し(最終的には212安打)、自己最多の30本塁打を記録。そして、翌2008年はチームを1980年以来28年ぶりの世界一に導く活躍を見せた。
 
 通算で2455安打、231本塁打を放った他、個人タイトルでも2007年のリーグ最優秀選手(MVP)をはじめ、1度のシルバースラッガー賞、4度のゴールドグラブ賞など多くの栄誉を残している。
 
 2014年限りでフィリーズを退団し、ロサンゼルス・ドジャース、シカゴ・ホワイトソックス、サンフランシスコ・ジャイアンツと渡り歩いて2017年シーズンを最後に現役引退。そして、この度多くのキャリアを積んだフィリーズで球団フロント入りを果たすことになった。
 
 同サイトによると、ロリンズは特別アドバイザーとしてスプリングトレーニング(春季キャンプ)での指導、スポンサー会社との対談、ファンやコミュニティーへの働きかけなど、球団運営における野球とビジネスの両面での働きが求められているという。
 
 フィリーズの球団専務であるデーブ・バック氏は「ジミー(ロリンズの愛称)が2007年~2011年の5年連続地区優勝というチームの成功の大部分を占めていたことは言うまでもない」とロリンズの功績を称え、「ビジネスと野球の両方に対して、彼の洞察力はこれらを自然に適合させる。我々は彼を取り戻せたことに興奮している」と期待を込めた。
 
 フィリーズは今オフ、アンドリュー・マカッチェン外野手、デビッド・ロバートソン投手、ジーン・セグーラ内野手を獲得し、フリーエージェント(FA)市場の目玉であるブライス・ハーパー外野手やマニー・マチャド内野手の獲得も狙っているという報道がされるなど大いに賑わせている球団だ。
 
 同球団はフロリダ州クリアウォーターでスプリングトレーニングを行うが、同サイトは「ロリンズ氏がハーパーやマチャドの周囲に現れる機会があるかもしれない」という予想も立てている。フィリーズが誇る大功労者が、今度は球団の命運を握る“ポジション”で多くの期待と責任を背負い、上位浮上に貢献していこうとしている。