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殿堂入りのムシーナ氏、記念盾にロゴ記さず オ軍とヤ軍で通算270勝「両球団が尽力」

2019/01/26

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203勝の故ハラデイ氏も「野球界全体を代表」

 米国野球殿堂入りを果たしたマイク・ムシーナ氏が、クーパーズタウン(米国・セントルイス)にある野球殿堂博物館に飾る記念盾に、かつて所属していたボルティモア・オリオールズとニューヨーク・ヤンキースのどちらのロゴも使用しない考えを明らかにした。25日(日本時間26日)、米スポーツサイト『ESPN』が伝えている。
 
 ムシーナ氏は、1991年にオリオールズでデビューし、2000年までの10年間で計147勝をマーク。2001年にヤンキースに移籍し、2008年までの8年間で計123勝。通算270勝を挙げ、築き上げた奪三振は2813個。そして22日(同23日)、全米野球記者協会に所属する記者たちの投票によって米国野球殿堂入りを果たした。
 
 殿堂入りを果たした際には、任意で盾に所属していた球団のロゴを入れることができるが、ムシーナ氏は「ヤンキースとオリオールズの両球団が、尽力して私をクーパーズタウンに連れてきてくれた」とコメント。「ボルティモアとニューヨークの素晴らしいファンの前で、これらの素晴らしい組織のためにプレーしてきたことを誇りに思う。そして、その両方を名誉ある殿堂で代表する機会を得られて光栄だ」と敬意を表しながらも、いずれの球団のロゴも盾に使用しない考えを明らかにした。
 
 そして、今回盾にロゴを刻まないのはムシーナ氏だけではない。サイ・ヤング賞を2度受賞(2003年、2010年)するなど通算203勝を挙げながら、2017年に事故によってこの世を去った故ロイ・ハラデイ氏についても、現役時代に所属したトロント・ブルージェイズ、フィラデルフィア・フィリーズのいずれのロゴも使用しないことを家族が語っているという。
 
 ハラデイ氏は、1998年にブルージェイズでデビューし、2003年にアメリカン・リーグ最多となる22勝を挙げたのをはじめ、12年間で計148勝。フィリーズに移籍した2010年にもナショナル・リーグ最多となる21勝をマークするなど4年間で計55勝を挙げた。また、2010年には完全試合とノーヒット・ノーラン(地区シリーズ)も記録した。
 
 ハラデイ氏の妻であるブランディさんは、「フィリーズでもブルージェイズの殿堂でもない。ロイはメジャーリーグの選手。フィリーズファンやブルージェイズファンだけでなく、彼が野球界全体において代表するものになることを願っている」と声明を発表している。
 
 いずれの選手も、2球団に渡って活躍し続けた。その誇りは本人たちにとっても、いずれのチームのファンにとっても色褪せることのないものだ。盾に特定の1つのチームを刻印するのではなく、あえてロゴを記さないことで、その輝かしい伝説は多くのメジャーリーグファンに語り継がれていくことだろう。