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カブス、今夏にTJ手術受けた右腕と契約合意 現有戦力充実も2年後を見据えた補強

2018/12/23

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2020年は先発ローテ解体も?

 シカゴ・カブスが、オークランド・アスレチックスからフリーエージェント(FA)となっていた先発右腕のケンドール・グレイブマン投手と1年契約に合意したことが分かった。22日(日本時間23日)、米公式サイト『MLB.com』が伝えている。
 
 グレイブマンは、メジャー5年目の今季7試合に登板し、1勝5敗、防御率7.60の成績にとどまり、7月24日(同25日)に右肘側副靭帯再建手術(トミー・ジョン手術)を受け、そのままシーズン終了。オフにFAとなっていた。
 
 2016年に31試合に登板して自身初の2桁勝利となる10勝(11敗)をマークし、現在28歳のグレイブマン。投手がトミー・ジョン手術から復帰する場合には、リハビリを含めて回復期間として1年以上が見込まれている。それでも、カブスはその復帰を見据えて向こう2シーズンの費用対効果を高さを検討し、契約同意に至ったという。
 
 2019年シーズンの開幕メンバーにグレイブマンが名を連ねないことは濃厚だが、この年の契約は57万5000ドル(約6325万円)。しかし、1日でもメジャー登録をすれば基本給として200万ドル(約2億2000万円)が支払われる。そして、翌年2020年は1年300万ドル(約3億3000万円)で球団側が契約オプションを持つ。
 
 カブスの現在の先発ローテーションは、ジョン・レスター投手、カイル・ヘンドリクス投手、ホセ・キンターナ投手、マイク・モンゴメリー投手、タイラー・チャットウッド投手、さらに今オフに獲得したコール・ハメルズ投手と揃っている。右肘を手術したダルビッシュ有が復帰すれば、さらなる厚みが増すだろう。
 
 2020年については、ヘンドリクス、キンターナ、モンゴメリー投手の契約オプションを球団側が持ち、チャットウッドは3年契約の最終年を迎えてローテーションが解体される可能性もある。なので、復帰が見込まれるグレイブマンと比較的安価で契約できたことは球団にとってプラスに働くと考えられる。
 
 今季チーム打率.258でナショナル・リーグトップだったカブスは、チーム防御率もリーグ2位の3.65と優秀だった。しかしポストシーズンでは、ワイルドカードとして地区シリーズ進出戦でコロラド・ロッキーズに敗れ悔しい思いをしただけに、来季は3年ぶりの世界一奪還へ万全の体勢を整えたいところだ。