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マリナーズ・カノー、5つの移籍先候補とは? 公式サイトがベテランの行き先を分析

2018/11/29

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 シアトル・マリナーズのロビンソン・カノー内野手がトレードされる可能性があると報じられたことを受け、米公式サイト『MLB.com』は28日(日本時間29日)、有力な移籍先候補を紹介。古巣ニューヨーク・ヤンキースに加え、ニューヨーク・メッツなどの5つのチームが挙げられた。
 
 カノーは2005年にヤンキースでメジャーデビュー。二塁手のレギュラーに定着すると、2013年まで同球団の中心選手として活躍し続けた。同年オフにマリナーズに移籍した後も、持ち前の打撃力を武器に打線の中核を担った。今季までの通算成績は2078試合出場、打率.304、311本塁打、1233打点。通算安打数2470はMLB現役で5位と、メジャーを代表する打者である。
 
 しかし今年5月には検査で禁止薬物「フロセミド」が陽性反応を示し、80試合の出場停止の処罰を受けた。3年目以降はほぼ全試合に出場してきたカノーだが、今季は80試合出場で94安打、打率.303、10本塁打、50打点にとどまっていた。
 
 カノーは現在36歳で、マリナーズとの残りの契約は5年1億2000万ドル(約136億円)。全てのチームへのトレードを拒否する権利を持つカノーだが、マリナーズのジェリー・ディポートGMはカノーを放出する可能性を示唆している。他の主力選手の引き留めや、若手有望株の獲得に重点を置く方針に舵を切るようだ。
 
 『MLB.com』が予想するカノーの移籍先候補で最初に挙げられたのはメッツだ。マリナーズがメッツとのトレードで放出するとみられるのはカノー1人ではなく、ミッチ・ハニガー外野手や守護神エドウィン・ディアズ投手ら主力をもう1人を合わせた計2人。これらの選手を交換要員として、メッツのジェイ・ブルース外野手、ジェイソン・バルガス投手、若手有望株の遊撃手アンドレス・ヒメネス内野手らの中から、複数人を獲得する可能性が指摘されている。
 
 古巣ヤンキース復帰の噂も流れている。ヤンキースは遊撃のレギュラーのディディ・グレゴリアス内野手が今オフに靭帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受け、来季以降の長期離脱が確定。今季二塁手に定着したグレイバー・トーレス内野手を遊撃にコンバートする予定のため、新たな二塁手を獲得する可能性は十分にあるとの見方だ。交換相手としてはジェイコブ・エルズベリー外野手、ソニー・グレイ投手らが予想されている。
 
 フィラデルフィア・フィリーズも候補の一つだ。スコット・キンガリー内野手が二塁手、リース・ホスキンス外野手が一塁手として起用される方針のため、カノーが加入する場合は遊撃手もしくは左翼手としての扱いが予想されている。カルロス・サンタナ内野手、トミー・ハンター投手らが交換相手の候補とされている。
 
 コロラド・ロッキーズは二塁手のD.J.ラメイヒュー内野手がフリーエージェント(FA)となっており、移籍濃厚。高額契約を結んでいる選手が少ないことから、イアン・デズモンド内野手との交換でカノーを獲得しに行く可能性は十分にありそうだ。また、ブライアン・ショウ投手もトレード要員となりえるようだ。
 
 最後に挙げられたのはワシントン・ナショナルズだ。今季FAとなっているブライス・ハーパー外野手が移籍となる場合には年俸が大幅に浮くため、カノーを獲得する余裕もありそうだ。ライアン・ジマーマン内野手、ハウィ・ケンドリック外野手、マイケル・テイラー外野手らがトレードに含まれることが予想されている。
 
 8度のオールスターゲーム出場を誇るベテランは来季、どのユニフォームに袖を通すのだろうか。勢力図を大きく揺るがしかねない大型トレードに注目が集まっている。