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カート・スズキ、2年約11億円で古巣ナショナルズに復帰決定 ベテランの輝きを見せられるか

2018/11/20

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 アトランタ・ブレーブスのカート・スズキ捕手が、2012年、13年に在籍していたワシントン・ナショナルズに復帰することがわかった。2年契約で、年俸総額は1000万ドル(約11億2000万円)となる見込みだ。米公式サイト『MLB.com』が19日(日本時間20日)、伝えた。
 
 スズキは07年にオークランド・アスレチックスでメジャーデビュー。正捕手として活躍したが、12年途中にナショナルズにトレード移籍した。翌13年にはアスレチックスに復帰し、フリーエージェント(FA)となった同年オフにミネソタ・ツインズと契約を結んだ。16年オフに再びFAとなり、ブレーブスに移籍し、今季限りで契約切れとなっていた。
 
 ブレーブス移籍初年度の17年はケビン・サイツァー打撃コーチの指導により、33歳にして長打力が開花。キャリア最多本塁打は09年に記録した15本だったが、17年にはわずか81試合の出場で19本を放った。18年には105試合と出場機会は増え、打率.271、12本塁打、50打点を記録していた。
 
 捕手としては、マイナー時代から捕球にやや難があり、盗塁阻止率も高い方ではなかったが、08年からは守備能力も安定して高いレベルを維持した。しかし、年齢を重ねるごとに少しずつ守備力は低下。今年は25回以上二盗を阻止するために送球した捕手のうち、ポップタイム(捕手が捕球してから二塁に送球し、カバーに入った野手がそれを捕球するまでの時間)平均が2.08となり、メジャーワースト3位だった。捕球の上手さを表す指標もかんばしいものではなかった。
 
 これまでのキャリア通算成績は1394試合出場、打率.258、114本塁打、619打点。守備率は.994、盗塁阻止率は.238となっている。
 
 捕手としての能力は下り坂だが、持ち前の勝負強い打撃力、そして豊富な経験からナショナルズ捕手陣の教育係としての役割も期待される。ブライス・ハーパー外野手の契約で話題を呼ぶナショナルズだが、スズキの加入は堅実な戦力アップとなりそうだ。