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メッツ、“雷神”シンダーガードを大物相手にトレードか 来季へ優勝狙う姿勢は崩さず

2018/11/19

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怪我の多さと将来の年俸高騰を懸念

 トレードが噂されているニューヨーク・メッツの先発右腕ノア・シンダーガード投手について、同球団は来季すぐにでもメジャーリーグで活躍できる大物投手との交換をもくろんでいるようだ。18日(日本時間19日)に米メディア『ザ・アスレチック』をはじめ、複数のメディアが報じている。
 
 シンダーガードは、2015年に同球団でデビューすると、100マイル(約161キロ)前後の剛速球を武器にいきなり9勝を挙げて先発ローテーションに定着。さらに2年目は14勝と急成長した。しかし昨季は右広背筋を痛めるなど怪我に苦しみ、先発はわずか7試合、1勝2敗にとどまっていた。今季も右手の靱帯の怪我や手足口病を経験するなど、体調面は順調とは言えないシーズンだった。それでも25試合に登板、154回1/3を投げて13勝4敗、防御率は3.03の好成績を残した。
 
 メッツの新GMであるブロディ・バンワゲネン氏は、シンダーガードのトレードに否定的ではないようだ。怪我がちであること、そして2020年には年俸調停の可能性が高く、2021年シーズン終了時にフリーエージェント(FA)となり年俸が高騰する見込みであることが理由とみられる。現在は590万ドル(約6億5000万円)と低年俸のシンダーガードだが、FAとなれば長期にわたる高額の大型契約が必要になるとの予測だ。
 
 しかし、メッツは数年後の優勝を狙う「再建モード」のチームが行うような、1人の主力選手を数人の若手有望株とトレードする形は避けると見られている。米メディア『CBSスポーツ』によれば、メッツは来季も優勝を目指すチーム方針で、シンダーガードを放出する場合でも、先発ローテーションを改善するために再編するという形になりそうだ。また、同メディアはトレードの具体的な相手球団としてサンディエゴ・パドレスの名前を挙げている。その他、若手の育成に自信があり、かつ先発投手を補強したい球団がシンダーガード獲得に名乗りをあげそうだ。
 
 ”雷神”の異名を持つ剛腕は来季、どのチームで開幕を迎えるだろうか。移籍先によっては、リーグの勢力図を一変させてしまう可能性もありそうだ。