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田中、圧巻の完封劇をデータで見る わずか17%…「速球に頼らず」多彩な投球術でゴロの山

2018/07/25

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好投支えたストライク率70%超、初球ストライクは22度

 ニューヨーク・ヤンキースの田中将大投手が24日(日本時間25日)、敵地トロピカーナ・フィールドでのタンパベイ・レイズ戦に先発登板。1年ぶりの完封勝利を収め、今季8勝目を挙げた。
 
 田中は当初22日(同23日)のニューヨーク・メッツ戦に登板する予定だったが、雨天中止。スライド登板することなく、中1日空けてこの日のレイズ戦に登板することになった。
 
 6月2日(同3日)以来、両太ももの故障を挟んでこれまで3戦連続で勝ち星に恵まれなかった田中だったが、「4度目の正直」で久々の勝利となる8勝目を挙げた。それも昨季4月27日(同28日)以来となるメジャー通算3度目の完封というおまけ付だ。
 
 この日の田中の制球は、試合後「久しぶりに良かった」と言うように抜群のものがあった。9回105球(ストライク74球)を投げて被安打3、与四球1、奪三振9、無失点の内容。ストライク率は約70.5%に達した。
 
 初球ストライクは、対戦した打者29人中22人。中でも初回2死から5回までは14者連続。そして、3球を投じた時点でカウント0-2、1-2とストライク先行だったのは10度あり、終始打者との対戦を優位に進めてこの試合6度の3者凡退に繋げた。
 
 また、球数を少なく抑えられたことも大きい。3球以内の勝負は14度。その内2度安打を許しているが、いずれも後続を併殺で打ち取り、ピンチを広げない投球が光った。
 
 アウトの内訳は、ゴロアウト16(併殺含む)、フライアウト2、奪三振9とゴロで打ち取ったアウトが極端に多く、低めに制球されたボールの効果が絶大。これまで悩まされた本塁打などの大きな飛球もなく、失点をする雰囲気が全くなかった。
 
 球種別の割合は、速球(フォーシーム)が18球、スプリットが39球、スライダーが31球、カットボールが9球、カーブが5球、シンカーが3球。
 
 速球の割合が少なく、球速も最速は92.6マイル(約149キロ)にとどまったが、2回以外すべてのイニングで4球種以上を投げ、この日バッテリーを組んだオースティン・ロマイン捕手とともに多彩な投球術でレイズ打線を翻弄した。
 
 ルイス・セベリーノ投手に勝ち星こそ及ばないものの、「エース」の風格が戻ってきた田中。この調子を維持し、2ケタ勝利とともにチームの首位奪取へ向けて貢献していきたい。