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大谷翔平、スターの証「2番」で痛烈1安打 近年メジャー強打者が座る“偉大な世界”

2018/05/16

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トラウト、ジャッジ、ブライアント…強力打線を引っ張る主砲揃い

 ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平投手が15日(日本時間16日)、本拠地エンゼル・スタジアムで行われたヒューストン・アストロズ戦に「2番・指名打者」で先発出場し1安打をマークした。
 
 大谷にとってメジャー初の「2番」という打順。3-1で迎えた5回の第3打席、2死一塁の場面で相手先発ゲリット・コール投手とこの日3度目の対戦に臨み、カウント1-0から内角やや低めに来た82.7マイル(約133キロ)のナックルカーブを捉えて、右寄りの“大谷シフト”を痛烈に破る右前安打を放った。
 
 メジャーリーグで「2番」の打順といえば、近年では強打者、好打者が座りチームの得点力を握る重要な存在として位置づけられている。例えば、チームメイトのマイク・トラウト外野手。チームNo.1の年俸額約37億円を誇るトラウトは、この日大谷が2番に置かれるまで今季出場全試合で2番に座っていた。
 
 さらに言えば、昨季7月19日以降の出場試合ではずっと2番を任され打線を引っ張っていたトラウト。26歳ながら現在までに既に数々の好成績を挙げており、2年目の2012年から5年連続で170安打以上、6年連続27本塁打以上を放っている他、昨季までに100打点を2度、打率.300以上を4度記録するなど現役最高打者の1人に数えられている。
 
 エンゼルス以外にも、強打者を2番に置くチームは多い。名門ニューヨーク・ヤンキースで昨季2年目ながら52本塁打を放ったアーロン・ジャッジ外野手も、今季は代打で出場した試合以外は39試合全てで2番に座り、これまで11本塁打、35打点、打率.307と活躍。ジャッジは昨季9月から2番を任されることが多くなり、その9月だけで15本塁打、32打点、打率.311をマークした。
 
 2016年のチャンピオン、シカゴ・カブスでは4年目の26歳クリス・ブライアント内野手がその座で力を発揮している。今季は21試合で2番を任され、ここまで8本塁打、21打点、打率.288を記録。リーグMVPを獲得した2016年は出場151試合中110試合で2番に起用され、シーズン通算162安打、29本塁打、95打点、打率.295をマーク。ポストシーズンでも地区シリーズからワールドシリーズまで全17試合中15試合で2番に座って世界一に貢献した。
 
 この他にも、弱冠22歳ながら最近2シーズン連続で20本塁打以上をマークし、昨季はナショナル・リーグ制覇に貢献したロサンゼルス・ドジャースのコリー・シーガー内野手が2番打者として才能が開花。そして、今季からサンフランシスコ・ジャイアンツに移籍し、5月に入り2番に定着した通算206本塁打のアンドリュー・マカッチェン外野手も、14日(同15日)まで13試合連続安打を記録するなど活躍している。
 
 “オールスター”メンバーが集まる偉大なる「2番」の世界。大谷がそこに一歩足を踏み入れたことは、メジャーリーグの実力を備えたスター選手として改めて認められた1つの証であると言えるだろう。