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大谷、“シフト”の逆突く鮮やか二塁打 痛めた足首の影響なし「恐れや心配はない」

2018/05/02

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 ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平投手が5月1日(日本時間2日)、本拠地エンゼル・スタジアムで行われたボルティモア・オリオールズ戦に「5番・指名打者」で先発出場。第2打席に痛烈な二塁打を放った。
 
 大谷は、打者として4月27日(同28日)以来4日ぶりの出場。27日のニューヨーク・ヤンキース戦の第2打席でゴロを打って一塁ベースを駆け抜けた際に左足首を捻挫し、復帰に向けて調整を続けていた。当初この日も投手として先発登板が予定されていたが、29日(同30日)にマイク・ソーシア監督が今週敵地で行われるシアトル・マリナーズ戦で先発登板させる方針を明かし、それに先立って前のカードであるオリオールズ戦に打者として出場する形となった。
 
 大谷の2回の第1打席、オリオールズ先発アレックス・カッブ投手のスプリットを腕を伸ばし引っ掛ける形でバットに当て、右寄りシフトを取ったショートへのゴロになった。
 
 第2打席は4回1死走者なしの場面。カッブに対して、初球のやや外に来た80マイル(約129キロ)のナックルカーブにタイミングを合わせて叩くと、打球は逆方向への鋭い当たり。第1打席で敷かれたシフトの逆を突くレフト線への二塁打となった。走塁も問題なく、痛めた足首の状態が良いことを証明。これで大谷は出場4試合連続安打となった。
 
 6回の第3打席もカッブとの対戦となり、またもや初球のスプリットに手を出し一ゴロ。しかし、続くアンドレルトン・シモンズ内野手がレフトへの二塁打を放つと、相手の守備の乱れもあって本塁への生還。ルイス・バルブエナ内野手も右中間へのソロ本塁打で続き、エンゼルスはこの回リードを2点を先制した。
 
 大谷の第4打席は8回。3番手リチャード・ブライアー投手の前に右直に倒れ、この日は4打数1安打で打率を.333としている。エンゼルスは9回に5番手キャム・ベドロージアン投手が同点とされてしまったものの、直後の攻撃でオリオールズ4番手のブラッド・ブラック投手から1死満塁の絶好のチャンスを作る。ここでジャスティン・アップトン外野手がレフトへのサヨナラタイムリー安打を放って、3-2でエンゼルスが劇的な勝利を収めた。
 
 米公式サイト『MLB.com』によると、大谷は二塁打について「痛みは無かったので、走り抜けることができた。恐れや心配はない」と通訳を介してコメント。また、大谷はこの日本来先発登板の予定だったが、左足首を痛めた影響で大事を取って回避。代わりにマウンドに登ったニック・トロピアーノ投手が6回1/3を1安打無失点と好投。見事に役割を果たした。マイク・ソーシア監督もトロピアーノの投球について「彼は自身の投球レパートリーを駆使して好投してくれた。彼は今夜良いチャンスを成功に結び付けた」と讃えている。
 
 エンゼルスは現在アメリカン・リーグ西地区3位で、首位のヒューストン・アストロズとは2.0ゲーム差の位置にいる。この日、クローザーを務めるケイナン・ミドルトンが肘の炎症のため10日間の故障者リストに入ったが、この緊急事態にもチーム一丸となって戦っていきたいところだ。