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大谷、3勝目ならずメジャー初の快挙逃す 今季MLB先発投手最速163キロ記録も

2018/04/25

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 ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平投手が24日(日本時間25日)、敵地ミニッツメイド・パークで行われているヒューストン・アストロズ戦に先発登板した。
 
 メジャー4試合目の登板となった大谷は初回、マイク・トラウトのソロ本塁打で1点の援護を受けてマウンドに登った。先頭のジョージ・スプリンガー外野手に右前安打を許したが、続く2番のホセ・アルトゥーベ内野手を中飛、3番のカルロス・コレア内野手も見逃し三振、そして盗塁を狙ったスプリンガーをマーティン・マルドナード捕手が刺して併殺が完成。結果的に打者3人で終わる立ち上がりを見せた。
 
 2回にもアンドレルトン・シモンズ内野手のソロ本塁打でリードを広げてもらった大谷。2死一、二塁から8番のマーウィン・ゴンザレス外野手にカウント2-1から100マイル(約161キロ)の速球を右前へ運ばれ、これがタイムリーとなって2-1と追い上げられる。3回は走者を許すものの無失点。4回も先頭打者に安打を許したが、ここで二ゴロ、二ゴロ併殺と打たせて取る投球で無失点に抑え、冷静なマウンドさばきが光った。
 
 4-1と3点リードで迎えた5回、先頭のゴンザレスに対しフルカウントから際どいコースをボール判定され四球で歩かせると、大谷は納得いかない表情で苦笑い。そして続くデレク・フィッシャー外野手に初球の96マイル(約154キロ)の速球を完璧に捉えられ、バックスクリーン左への2ラン本塁打を浴びてしまった。4-3と1点差まで詰め寄られたが、後続は打ち取って前半を終えた。
 
 6回のマウンドに登った大谷は、先頭のユリ・グリエル内野手を四球、アレックス・ブレグマン内野手を空三振に打ち取ったところで、勝利投手の権利を持ったまま降板。この日は5回1/3を投げ自身最多の98球(ストライク55球)、被安打6、与四球5、奪三振7の内容だった。なお、5回のジョシュ・レディック外野手に対する6球目の速球が101マイル(約163キロ)を記録。これは、今季の先発投手の中で最速となるスピードとなっている。
 
 大谷の後を受けたのはホセ・アルバレス投手。しかし、1人目のブライアン・マッキャン捕手に対してフルカウントから93マイル(約150キロ)の速球を捉えられ、これが右中間スタンドに入る逆転2ラン本塁打。スコアは4-5となって、大谷の自責点4、防御率4.43が確定するとともに勝ち投手の権利も一瞬にして消えてしまった。その後も安打を許したアルバレスは3番手のジム・ジョンソン投手にマウンドを譲ってこのイニングを終えた。
 
 エンゼルスは、直後の7回にアルバート・プホルス内野手が通算2993安打目となるタイムリー安打で同点に追いつくと、なお二、三塁からシモンズがこの日2本目の本塁打となる3ラン本塁打を放ち8-5と勝ち越し。終盤にきて4得点のビッグイニングで再逆転に成功した。その後2点を返されたものの、リリーフ陣が何とか踏ん張り8-7で勝利。昨季のワールドチャンピオン、アストロズ相手に2連勝となった。
 
 粘投するも勝敗が付かなかった大谷。もしこの試合で大谷が3勝目を挙げていれば、4月中に3本塁打と投手として3勝をマークするというメジャー史上初の快挙だったが、惜しくも達成されなかった。
 
 大谷は、次戦は打者として27日(日本時間28日)に本拠地エンゼル・スタジアムで行われるニューヨーク・ヤンキース戦に出場する予定だ。