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過酷な生き残りレース。MLBの「新人王」を獲得した選手たちの〝その後〟【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】

ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』(イーストプレス刊)の著者でもある広尾晃氏。当WEBサイトでは、MLBとNPBの記録をテーマに、週2回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。今回のテーマは、MLBの新人王を獲得した選手の2年目以降の成績についてだ。MLBで生き残ることがいかに難しいかを物語っている。

2015/01/05

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全米ドラフト全体で1位指名を受けた選手の「その後」

 MLBのドラフトは、NPBとはけた違いだ。
 NPBの指名選手は全体で70人前後、一方でMLBは毎年約1500人もの選手を指名する。そのすべてがランキングされる。
 
 6月に行われるドラフト会議(電話会議だが)は全米の注目を集める。とりわけ1500人の「いの一番」に指名された選手はスターのように扱われる。
 まさに超有望株だ。
 過去20年間の「いの一番」の選手の「その後」についても追いかけてみよう。グレー地は現役。
 
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「いの一番」の選手もマイナーリーグからスタートするものの、ほとんどがMLBまで昇格している。
 99年のジョシュ・ハミルトンは薬物中毒から立ち直った選手。かつてレンジャーズのチームリーダーだった。
 2000年のエイドリアン・ゴンザレスはメキシコ系、ドジャースの中軸を担う。兄は、同じ年に指名され、巨人でも活躍したエドガー・ゴンザレスだ。
 
 2001年のジョー・マウアーは首位打者を3度獲得した強打の捕手。イチローのライバルだった。
 2002年のバリントンはMLBでは思ったような活躍ができなかったが、広島に移籍すると先発の柱として活躍した。彼もMLBでかつては、超有望選手だったのだ。
 2004年のブッシュは、MLBに昇格できず。荒っぽい打撃を修正できなかった。
 2009年のスティーブン・ストラスバーグは史上最高の4年総額1510万ドルで契約。トミー・ジョン手術を経て、2014年は奪三振王を獲得した。
 
 2010年のハーパーは新人王を獲得。意外にも「いの一番」で新人王を獲得するケースは稀だ。新人王は実力に加えて、ライバルの有無やチーム事情など運もからむ。「いの一番」でも簡単には獲得できないのだ。
 
 MLBでの選手の競争環境はNPBよりもはるかに厳しい。
 一握りの天才たちは、その競争を易々と勝ち抜いてスターダムにのし上がる。そういう選手を見るのも野球の楽しみだ。今年の新人王は誰に輝くのだろうか。

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