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【MLB】田中将大、右ひじ不安説一蹴の活躍。トミー・ジョン手術を避けた選択に米メディア「スポーツ医学の革命児に」

ヤンキース・田中将大が素晴らしい投球を続けている。今の田中の投球内容を酷評する米メディアはいない。さらに田中の活躍によって、スポーツ医学の見地から見ても大きな功績を残すかもしれない。

2016/09/19

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トミー・ジョン手術を回避してのV字回復

 その一方で9月16日、米スポーツ専門局『ESPN』もまた角度を変えた形で田中の活躍を賞賛。同日深夜に放送された『ベースボール・トゥナイト』の中で田中の活躍ぶりがトピックスとして取り上げられると、アンカーは次のようなコメントを口にした。

「田中が実に素晴らしい活躍をしている。初の防御率タイトルも獲得できる可能性も出てきた。このまま無事にシーズンを終えれば、彼はスポーツ医学の見地から見ても大きな功績を残すことになるかもしれない」

 一体、どういうことなのか。さらにアンカーは取材した有識者たちの言葉を引用しながら、こう続けた。

「2年前に右ひじを壊し、復帰までに1年以上を費やすトミー・ジョン手術ではなく、リハビリに時間を要さないPRP療法(自らの血液から取り出した多血小板血漿を注射し、患部の修復を促す保存療法)による治療を選んだからだ。ただPRPは完全に確立された治療法ではなく、ある部分で危険と背中合わせであることも事実。そのリスクをはねのけ、ここまでの素晴らしい活躍を見せている田中にはPRP療法を推奨する多くのスポーツ医学の権威たちが注目している。田中は治療を受けた成功者として『PRPの革命児』となり、医学界で語り継がれることになるかもしれない」

 PRP療法で思い起こされるのは、メッツの本格派右腕で田中とほぼ同年代のマット・ハービー投手の一例。2013年8月末に右ひじ靱帯の部分断裂が発覚し、当初は手術を回避してPRP療法を受けたもののリハビリがうまくいかず結局わずか1カ月後にトミー・ジョン手術を受けることになった。「PRPはあくまでも対処療法。選手生命を縮めさせたくないなら手術に踏み切る勇気も必要だ」とメディアに述べていたのは当のハービーの弁だ。

 しかしながら田中によるここまでのV字回復を見せ付けられれば、いまひとつ不透明な要素も残されていたPRP療法に明るい光が差すことになりそうだ。

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