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【MLB】捕手交代が裏目? マエケンの女房役に最適なのは正捕手か控えか

開幕3連勝を飾るも、4月23日以来勝ち星から遠ざかっている前田健太。堅守のエリスとバッテリーを組ませるべきとの声も上がっているが、捕手2人の成績とチーム事情を考えれば、そう言い切ることは難しい。

2016/05/22

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控え捕手とのコンビで結果

 マエケンが苦しんでいる。
 開幕から4登板で3勝、その間の失点はわずかに1と華々しいメジャーデビューを飾った前田だが、ここ4登板は0勝3敗、防御率5.82と結果が出ていない。

 前田の不振の理由としてあげられているのが捕手のヤズマニ・グランダルだ。グランダルが故障者リストで開幕を迎えたこともあり、ここまで前田が無失点に抑えた3試合(4月6、12、23日)は、いずれも控え捕手のA.J.エリスがマスクを被ったのに対し、それ以外の5試合はいずれもグランダルが前田の女房役を務めたことがその理由だ。しかしデータやチーム事情を見ると一概にエリスと組むべきとは言えない。

 一般的にドジャースの2人の捕手は「強打」のグランダル、「堅守」のエリスと評価されることが多いが、守備面でもグランダルのほうが優れている箇所は少なくない。

 特にグランダルの優れている部分としてあげられるのがフレーミング(きわどいボールをストライクとコールさせる能力)だ。拙守と評価されるグランダルもこの部門においては、例年高い数字をマークしており、昨年もリーグ2位の成績を記録。157の自軍に有利な判定を引きだし、その手さばきだけで20.8点分チームに貢献している。今シーズンもリーグ2位で1試合につき2個前後有利な判定を引き出している。

 一方でエリスはこの能力において平均を下回っており、昨シーズンは8.8点分キャッチングの拙さによってチームの失点を増やした。

 日本ではあまり注目されないフレーミングだが、MLBでは捕手の守備能力を測る重要な指標の一つとして扱われている。20年連続負け越しのパイレーツがいかにして躍進したかを取り上げた名著『ビッグデータ・ベースボール』でも、躍進の理由の1つとしてフレーミングが大きく取り上げられている。

 リード面でもグランダルは昨年ザック・グレインキーと組んで見事なピッチングを引き出したことで評価を大きく上げている。エースのカーショウも昨年に限っていえば、エリスと組んだ時の防御率が2.42なのに対し、グランダルと組んだ時は1.66と、グランダルと組んだ時のほうが良い数字を残していた。

 ボールブロッキングなど、プレート回りの守備は、エリスに分がある。盗塁阻止率もエリスの.450に対し、グランダルは.291と平凡だ。しかしこれらのデータを見れば、守備の面だけを見ても一概にエリスが優れているとは言い難い。

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