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「わざとじゃないことはわかっている」日本滞在を楽しんだ好漢カノーの帰国【豊浦彰太郎の MLB on the Web!】

カノーが帰国した。死球による骨折で日米野球の残り試合の欠場を余儀なくされたためだが、帰国せずそのままチームに帯同したい気もあったようだ。傷は来季に引きずるほどのものではないことは救いだ。

2014/11/18

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日本滞在を楽しんだカノー。来季へのプレーに支障なし

 ロビンソン・カノー(マリナーズ)が帰国した。11月15日(土)の日米野球第3戦で、西勇輝(オリックス)から死球を受け右足小指を骨折したためだが、最後までチームに帯同したい意向もあったようだ。

 米国時間16日にMLB.comがカノーのコメントを引用し報じている。

“You want to be able to compete,” Cano said. “That’s the goal, to play the whole game, every game, and give the beautiful fans a chance to see you play everywhere the team goes. I’m sorry to the fans that I won’t be able to continue playing.”
「そりゃ試合に出たいさ」とカノーは語った。「試合終了まで出る、全ての試合にプレーする、それが目指すところだからね。チームが訪れる全ての街で、素晴らしいファンにプレーを見てもらいたいんだ。試合に出られなくなっちゃって、ファンに申し訳ないよ」

 メジャーでは、故障で長期欠場している選手もきちんとユニフォームを着用し、チームに帯同するのは一般的だ。登録メンバーとベンチ入りは概念が異なるのだ。

 また、このコメントは、彼が日本での滞在を楽しんでいたことの証でもある。
 実際、彼のフェイスブックには、大阪城や神戸のダルビッシュ記念館などで撮影された楽しそうな写真がたくさんアップされている。

 16日の第4戦の前に謝罪に来た西に対してもカノーは優しかった。
“There’s nothing to feel bad about, things happen. I know he didn’t want to do it on purpose.”
「気にすることなんてないさ。(ぶつけてしまうことは)よくあることさ。わざとじゃないことはわかっている」

 さらに、MLB.comは、今回の日米野球のMLBオールスターの二塁手についても言及している。

With Cano sidelined, the Astros’ Jose Altuve started at second base on Sunday. Though Cano was arguably the brightest star in MLB’s lineup, manager John Farrell had the luxury of replacing him with the reigning American League batting champ.
  カノーの欠場で、アストロズのホゼ・アルトゥーベが日曜日のゲームはスタメン二塁に入った。カノーはおそらくMLBのラインナップの中で最大のスターだったが、ジョン・ファレル監督が起用した彼の代役がア・リーグの首位打者とは贅沢な話だ。

 カノーは明るいキャラだが、反面、ムーディ(moody 気分にムラがあるという意味。日本では色っぽい雰囲気という意味で使われることが多いが、それは間違った表現だ)なイメージがある。

 しかし、数字に表れる限り彼は勤勉で、極めて安定している。

 2007年以降は8年連続で157試合以上に出場し、09年以降は6年連続で打率3割をキープしている。今回の負傷は日本のファンには残念だが、12月中旬から通常のオフのトレーニングが可能だそうだ。

 来季に影響を与えそうなものではないのは不幸中の幸いだ。

出典:”Cano staying positive after fracturing toe in Japan” by Anthony DiComo / MLB.com in Nov.16th