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高校野球以前から肘の痛み? 少年野球アンケートから見えた課題

先日、興味深い調査結果が明らかになった。全日本野球協会や日本整形外科学会などが共同で少年野球に関するアンケートを行い、練習量や怪我についての現状が報告されたのだ。全国規模での実施は初めてだという少年野球の実態調査から見えてきたこととは?

2015/03/11

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ガイドラインの作成を

 昨年7月、田中将大が右肘靭帯部分断裂により戦線離脱した際に、一部で「高校時代に肘を酷使したことが原因では?」と指摘され球数制限に関する議論がなされたが、今回の調査によると小学生の時点ですでに痛みを発症している選手もおり、日常的に投球過多になっている実態があるようだ。
 球数制限に関してはチームによってさまざまで、今回の調査報告でも「練習の投球制限について真剣に考えるべき時期にきている」と提言されている。
 
 球数制限に関する基準を設けていないチームがあったり、設けていてもチームごとに球数が違うように、ここから浮き彫りになってくるのは少年野球において指導法そのものにガイドラインがないという現状だ。
 サッカーでは、日本サッカー協会が認定する指導者の資格制度があり、指導者の育成にも力を入れている。ジュニア指導員からプロチームの監督まで、それぞれ難易度のステージは違うものの、統一の規定の元でコーチングを学び、ライセンスを取得した上で指導を行うのが一般的だ。
 
 野球では、指導者たちがそれぞれの経験をベースに練習メニューを組み、技術を教えている傾向があることは否めない。例えば、子ども一人ひとり、体型なども違うが肘や肩に負荷をかけないための指導が、どこまで少年野球全体で共有されているだろうか。
 
 全日本野球協会は指導者への啓発について「今回はまだ1回目の調査でしたが、来年はより詳細な調査を行う予定なので、その結果を元に連携団体と協議していきます」と話す。
 
 日本球界の今後のためにも、前途ある有望な選手たちの芽を摘んでしまうことのないようなガイドラインの作成が望まれる。
 
 
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