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プロ注目の横浜・藤平が挑む高校最後の夏。努力で進化、「自分に一番足りないのは結果」【2016年夏 甲子園を目指す各地区逸材ファイル1 】

今季のドラフト1位候補の一人と目される横浜高の藤平尚真。夏の県大会の初戦も17日と決まり、高校最後の夏は結果で自分の力を証明したいと意気込む。

2016/06/12

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夏の県大会初戦は7月17日に

 6月11日、夏の神奈川大会の抽選会が行われ、昨秋から2季連続で県を制している第1シードの横浜は、7月17日に初戦を迎えることが決まった。サーティーフォー保土ヶ谷球場で、サレジオ学院と向の岡工業の勝者と対戦する。

 今年、「ドラフト1位候補」と注目を集めているのが、最速152キロのストレートを誇る横浜のエース藤平尚真だ。千葉・袖ヶ浦市立大貫中3年時には、野球と並行して取り組んでいた陸上でジュニアオリンピックに出場し、走り高跳びで日本一に輝いた実績も持っている。

 2016年のシーズン前、自らに課したテーマは「甲子園」「ドラフト1位」。ドラフト1位で指名されるには、ただ球が速いだけではダメ。変化球、けん制、フィールディング、時間の使い方など、ピッチャーとしての総合力がなければ、神奈川を勝ち抜き、甲子園に出場することはできない。藤平自身も、そこを自覚している。

 変化球の武器はスライダー。特に右バッターの外に逃げるスライダーは、高校生とは思えぬ切れがあり、ここぞのウイニングショットで使える球種だ。

 カーブはほとんど使わない。「緩急を生かすためにカーブを使いたい」と話してはいるが、いざ実戦になると、「緩い球を投げるのには勇気がいる」とストレート、スライダー中心の組み立てになる。基本はこの2球種のため、バッターにとってはある意味ではしぼりやすい。

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