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打席で『さあ、来い!』と叫ぶ理由――侍魂でドラフト注目株へ成長した早稲田・茂木

今季早稲田大学から3人の選手がドラフト指名対象となる、プロ志望届を提出した。中でも上位指名が予想されるのが、茂木栄五郎だ。

2015/10/12

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昔気質の気合で投手と対峙

「よろしくお願いします」
 茂木がバッターボックスに入る際、ヘルメットに手を当て、主審に一礼する。

「さあ、来い」

 主審の次はバットをマウンドのピッチャーに向けて、そう叫ぶ。本人の解説が面白い。

「なんて言ってるのか、よく聞かれたんです。以前は適当に叫んでいただけなので、答えられなかった。だったら言葉にしようと。『さあ、来い』と言うようにしました」

 栄五郎という名前からして侍風。
 神宮球場に3年半、昔気質の気合を醸してきた。

「相手投手も声を聞いてからモーションに入ってくれるようになった」というから、投手との間合いも自分のリズムに引き込んだと言えるかもしれない。

 早大・高橋広監督が言う。「早稲田のクリーンアップが腹の底から大声を出して格好悪いという人もいます。今時の高校生もやらないですから。でも、彼の野球に対する真剣な気持ちの表れ。人間的にも素晴らしい選手だと思います」

 桐蔭学園では1年秋から主軸を打った。
 早大でも1年春からサードのレギュラーとしてベストナインに選ばれ、大学日本一にも貢献した。今年の大学選手権も優勝、MVPに選ばれている。リーグ通算81安打、9本塁打、52打点(10月12日現在)。

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