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巨人、吉川尚輝が内野に加わる効果。1位指名した3つの理由【死亡遊戯コラム】

20日に行われたドラフト会議で読売ジャイアンツはドラフト1位指名において、田中正義と佐々木千隼を抽選で外すと、3度目の入札で大学No.1野手との評価も高い吉川尚輝を指名した。

2016/10/22

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高木遊



16年ぶりドラ1大卒野手

 その瞬間、ドラフト会場がどよめくサプライズの1位指名だった。
 
 ドラフト前から即戦力投手を狙うことが予想された巨人は、田中正義(ソフトバンク1位)、佐々木千隼(ロッテ1位)と立て続けに抽選を外すと、突然方向転換して3度目の入札で吉川尚輝(中京学院大)を1位指名。
 近年稀に見る投手豊作の年に、球団では00年の阿部慎之助(中大)以来16年ぶりの大卒1位野手となる「アマ球界No.1遊撃手」を選択した。
 その後は2位から7位まで6名全員投手を指名。投手陣の底上げが最大のテーマだったドラフトにおいて、なぜ巨人は吉川を1位指名したのか考察してみよう。
 
 まず現在の巨人の内野事情だが、ファーストには後半戦4番として出場し続けた阿部慎之助、サードには143試合フル出場の村田修一の両ベテランが君臨。
 もちろんショートは、いまや球界No.1遊撃手に成長した16年首位打者・坂本勇人が不動のレギュラーだ。
 
 対照的にセカンドは今季9名が守り、出場数上位はクルーズ72、寺内崇幸33、片岡治大25。
 クルーズを欠いたDeNAとのクライマックスシリーズでも、初戦は寺内、2戦目以降はルーキーの山本泰寛を起用したが、2人合わせて3戦計10打数無安打と最後まで二塁手を固定できずに苦しんだ。
 
 当然、今夏の日米大学野球では二塁手としてもプレーした吉川には、このセカンド問題の救世主として期待される。

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