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【野球人の言霊6】 オリックス・金子千尋選手を楽にさせてくれる球種

指導者やプロ野球選手の言葉を通じて、さまざまな思考に触れることができる。

2016/04/01

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「ストライクが入らないからといって投げないのはもったいない球種です」(オリックス・金子千尋)

 

2014年に沢村賞を獲得したオリックスの金子千尋投手。ストレートは140キロ後半を記録し、カットボール、スライダー、スプリット、チェンジアップを武器とする球界を代表する右腕だ。そんな金子が投げるある球種について語ってくれた。

 

それはカーブのことだ。金子のカーブというとそれほど有名ではない。前田健太(ドジャース)や岸孝之(西武)、武田翔太(ソフトバンク)のような特別に武器とする球種ではない。それでも、試合では必ずカーブを使うのだという。理由がある。

 

「自分のカーブはあまりいい球じゃないと思うし、基本的に投げるのも苦手な球種です。それでもカーブを投げるのは、スピードの差で緩急をつけられるのとバッターの目線を狂わせるため。ストライクが入らなくても、目線を外すことができるかなと思う。他の球種が生きてくるので、自分を楽にさせるボールだと思う」

 

金子にとって、相手の目線を狂わせるカーブという球種の存在は、非常に大きな意味を持っているのだ。