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カープの新助っ人カイル・バードをデータ分析 リリーフ担った大型左腕、メジャー時代から見る投球スタイルとは?

2021/02/03

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Getty Images



 1日に12球団一斉キャンプインを迎えたプロ野球。戦力補強で大きな比重を占めるのが、助っ人外国人選手の存在だ。近年は、メジャーリーグで輝かしい実績を残した選手の来日も珍しくなく、昨オフはメジャー通算1939安打を放ったアダム・ジョーンズ外野手や、遊撃手としてゴールドグラブ賞を受賞した経験を持つアルシデス・エスコバー内野手らビッグネームも来日した。
 

 
 新たな助っ人外国人選手の中にも、メジャーリーグで活躍した選手が名を連ねている。ここでは経歴、メジャー時代のデータに着目し、各選手の特徴やプレースタイルに迫っていきたい。今回は2021年シーズンを広島東洋カープでプレーするカイル・バード投手だ。

経歴

 バードは、アメリカ合衆国出身の27歳。身長190センチ、体重99キロ。左投左打の投手だ。2014年にドラフト35巡目(全体1057位)でタンパベイ・レイズに入団。18年オフのトレード移籍をきっかけに、19年にテキサス・レンジャーズでメジャーデビューを果たし、リリーフとして12試合に登板した。
 
 しかし2020年はマイナー暮らしが続き、メジャーでの登板機会はなかった。
 
 MLB通算成績は、12試合(12回2/3)を投げ、1セーブ、10奪三振、防御率7.82、WHIP2.05となっている。

投球スタイル

 一番の武器は、投球の中心となっているスライダー。変化量が大きくブレーキも効いており、メジャーの強打者達も打ちあぐねる場面が見られた。
 
 大きな不安材料は、制球力だ。唯一メジャー登板を果たした2019年は、12回2/3で投球回を上回る15与四球とかなりの制球難を露呈しており、日本球界での活躍にも改善は不可欠だろう。

球種別投球割合


 
 上記は2019年の球種別投球割合だ46.3%と半数近くをスライダーが占めている。被打率.158、三振は全て同球種で奪っており、投球の生命線といえるだろう。一方で平均球速が約147キロのフォーシームは、被打率.455、被本塁打3と打ち込まれている。

左右別相性

 右打者に対しては防御率10.80、左打者に対しては防御率4.50と左腕ということもあり、対左打者を比較的良く抑え込んだ。被本塁打数を見ても、5本中4本を右打者から浴びていた。



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