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NPB歴代の首位打者は? 「打率」は試合数も大きく左右、4割打者の登場なるか<1960年代>【プロ野球史を振り返る】

2020/05/14

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1965

セ 江藤慎一(中日ドラゴンズ)
打率.336(129試合443打数149安打)
パ 野村克也(南海ホークス)
打率.320(136試合488打数156安打)
 
この年も江藤は、王の三冠王を阻止。打率2位・王の打率は.322と、今度は大きく引き離す結果となった。一方で、戦後初の三冠王に輝いたのが、同年パの野村克也だ。野村は62年以降毎年本塁打、打点の二冠に輝いていたが、この年ついに打率でもトップに立った。

1966

セ 長嶋茂雄(読売ジャイアンツ)
打率.344(128試合474打数163安打)
パ 榎本喜八(東京オリオンズ)
打率.351(133試合476打数167安打)
 
セは長嶋が5度目の首位打者。3度目のMVPにも輝いた。また、本塁打、打点は王に次ぐ数字で、「ON砲」は健在だった。パは、榎本が、張本(.330)、前年三冠王の野村(.312)を抑え、2度目の首位打者に。167安打もリーグ最多の数字だった。

1967

セ 中暁生(中日ドラゴンズ)
打率.343(101試合376打数129安打)
パ 張本勲(東映フライヤーズ)
打率.336(120試合414打数139安打)
 
巨人のV9時代(1965~73年)に、王・長嶋以外で打撃主要3部門トップ(打率、本塁打、打点)に名を連ねた選手は3人しかいない。前述の江藤慎一が1人目で、この中暁生が2人目だ。中は、134試合中101試合の出場で、規定打席415に対し、423打席と規定ぎりぎりでの高打率を記録した。パは張本が2度目の首位打者に輝き、チームを牽引した。

1968

セ 王貞治(読売ジャイアンツ)
打率.326(131試合442打数144安打)
パ 張本勲(東映フライヤーズ)
打率.336(114試合363打数122安打)
 
王貞治がプロ10年目で初の首位打者に輝いた。毎年のように本塁打、打点のタイトルを守り続けていた王だが、ようやくここで打率トップに躍り出た。だが、この年は、長嶋が6打点差で打点王に輝き、またも三冠王を逃すこととなった。パは、張本が2年連続3度目の首位打者となったが、チームは最下位に沈んだ。

1969

セ 王貞治(読売ジャイアンツ)
打率.345(130試合452打数156安打)
パ 張本勲(東映フライヤーズ)
打率.333(129試合480打数160安打)
パ 永淵洋三(近鉄バファローズ)
打率.333(127試合486打数162安打)
 
2年連続で首位打者となった王。この年も打点のタイトルは長嶋に譲り、本塁打との二冠だった。また、この年の156安打は、王のシーズン安打記録のキャリアハイである。パは、張本と永淵が同時受賞。首位打者を分け合ったのは、この年が初だった。
 
 
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【図表】歴代首位打者の一覧はこちら

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