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阪神・横田慎太郎、現役引退を発表 脳腫瘍、育成契約「絶対どうにかなる」再起諦めず前向くも

2019/09/22

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病気と闘う人へも力強いメッセージ

 阪神タイガースの横田慎太郎外野手が22日、今季限りでの現役引退を発表し、同日に引退会見を行った。球団公式サイトが伝えている。
 
 横田は、鹿児島実高を経て2013年にドラフト2位で指名を受け入団。1年目からフレッシュオールスターゲームに先発出場するなど活躍した。そして3年目の2016年に1軍公式戦初出場とともに開幕スタメンを果たしたが、シーズンを通じて38試合の出場にとどまり、打率.190(105打数20安打)、4打点、4盗塁に終わった。
 
 翌2017年に1軍定着を狙うものの出場は叶わず、9月には脳腫瘍の診断を受け治療に励んだ。そして症状の寛解を経て11月に育成選手契約し再起を誓ったが、今季まで支配下登録に至らず、現役引退を決断した。
 
 同サイトでは引退会見の模様を紹介。横田は壇上で「まったく後悔はありません」とコメント。決断に至った経緯を「一番に目の影響が大きいです。自分で打った打球が全く見えず、ピッチャーに投げてもらっ球も二重に見えたり、守備の際もボールが二重に飛んでみえたり、目がぼやけるということが多かったので、来シーズン続けても厳しいかなと思い、決断しました」と説明した。
 
 また、脳腫瘍とその治療・リハビリを経てのプレーについて「2年間半本当に苦しかった」と胸中を明かしたが、自分が野球をやりたいと思ってした決断でしたので、全く悔いがありません」と固い決意を示した。
 
 支えとなったのはファンの存在。「練習をしていたら、毎日、たくさんのファンの方が来られていて、試合にも出ていないのにも関わらず、僕の応援をたくさんしてくれて、一番励みになりました」と話し、諦めず白球を追いながら、背に受けていた多くの声援に感謝した。
 
 トレーニングを再開した時に『同じ病気を持った方に夢を与えられるように野球人生を頑張りたい』と語っていたことについて尋ねられると、「今でもそれは変わっていなくて、今でも苦しんでいる方がいたら、病気に負けず自分を信じてやっていくことが一番だと思っています」と、病気と闘う人への力強いメッセージを口にしている。
 
「病気をしてから、この病気と闘っていくと決めて、マイナスな発言をしてもだめだと思い、自分の中でプラスプラスに考えて、絶対どうにかなる、その日は必ず来ると信じて今までやってきました」と前を向き続けた横田の野球人生。最後は「本当に感謝の気持ちしかありません」と改めてファンへの感謝の言葉で締めくくった。