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空回りする阪神の「超変革」。ぬるま湯に浸かる若手、ロジャース獲得は諸刃の剣かそれとも…

阪神タイガースで金本知憲監督の目指す「超変革」が思うように進んでいない。就任1年目の昨シーズン、チームスローガンとして掲げたものの成長を期待した若手野手たちは大半が今、伸び悩んでいる。

2017/08/08

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金本監督を悩ます若手の打撃不振

 主な若手野手たちの打率を並べてみると一目瞭然だ。7日現在で2年前のドラフト1位・高山俊外野手はスランプに苦しんでいることもあって打率2割5分6厘。昨秋のドラ1・大山悠輔内野手も打率2割3分1厘で、どうひいき目に見ても打線を支えているとは言い難い。
 
 5年目の北條史也内野手に至っては打率1割9分5厘、ここまで84試合に出場している4年目・梅野隆太郎捕手も打率1割9分と散々。いくらなんでもレギュラークラスに打率1割台が2人もいては、金本監督も頭が痛い。
 
 そうした中で7年目の24歳・中谷将大外野手は2日の広島戦でチャンスを生かせないなど2打席連続三振で早々にスタメンを外された。しかし、その翌日3日の広島戦でマルチ安打、4日のヤクルト戦では12号2ランを放ってチームの勝利に大きく貢献。
 
 福留孝介外野手を抜いてチームトップの本塁打数を誇る“未完のスラッガー”は打率こそ2割4分9厘ながらも出場試合でインパクトを残しつつあり、もう1段ステップを踏み上がるための「何か」をつかんだかのような兆しが見えている。おそらく2日の試合であっさりとベンチに下げられたことで闘魂の炎が再点火したのだろう。
 
 ちなみに梅野はリード面や守備面に関して言えばここ最近は、2年目の坂本誠志郎捕手との併用がプラスに働く格好となっている。
 
 7月以降から坂本がスタメンマスクを被る機会が増え、尻に火をつけられた梅野は4日のヤクルト戦でバッテリーを組んだランディ・メッセンジャー投手を巧みなリードと強肩で盗塁を阻止するなどして見事完封へと導いた。
 
 ついでに打撃のほうでもひと皮むけるところを見せて欲しいものだが、まずは指揮官の「ショック療法」が功を奏したと言える。

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