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西武が11連勝以上を記録した年は全て優勝!?過去5例は全て”黄金時代”に達成

2017/08/03

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 埼玉西武ライオンズは、2日に本拠地・メットライフドームで行われた東北楽天ゴールデンイーグルス戦に7-4で勝利し、1994年以来23年ぶりとなる破竹の11連勝を飾った。
 
 1994年の西武は森祇晶監督の指揮の下、現監督の辻発彦氏やロッテの伊東勤監督、ソフトバンクの工藤公康監督、前西武監督の渡辺久信氏・田辺徳雄氏などの監督経験者のほか、野手では佐々木誠・清原和博・鈴木健・石毛宏典氏、投手では石井丈裕・郭泰源・鹿取義隆・潮崎哲也氏など往年の名選手が多数在籍し、76勝52敗2分という成績でパ・リーグ覇者となった。
 
 また、同年は現在楽天に所属している松井稼頭央のルーキーイヤーとなっている。
 
 そして、23年ぶりの11連勝を飾った西武には「11連勝以上を記録した年は全て優勝」という記録が残っている。以下は、ライオンズが11連勝以上を記録した際のシーズン最終成績だ。
 
1957年 14連勝 83勝44敗5分 勝率.648 日本一 (監督・三原脩)
1958年 13連勝 78勝49敗5分 勝率.619 日本一 (監督・三原脩)
1991年 12連勝 81勝43敗6分 勝率.653 日本一 (監督・森祇晶)
1954年 11連勝 90勝47敗3分 勝率.657 日本シリーズ敗退 (監督・三原脩)
1994年 11連勝 76勝52敗2分 勝率.594 日本シリーズ敗退 (監督・森祇晶)
 
 西鉄時代に球団最多の14連勝を記録した際には「流線型打線」と呼ばれる強力打線を形成。球団新人最多盗塁記録を持っていた豊田泰光氏、西鉄時代の主力打者の中西太氏、名監督だった故・仰木彬氏などが主力で、西鉄ライオンズの黄金時代となっていた。そして、90年代の2例は広岡達朗監督・森祇晶監督が築き上げた西武ライオンズの黄金時代に達成された。
 
 辻監督は就任1年目ながら前年4位に終わったチームをここまで引き上げ、黄金時代にしか成し遂げられなかった11連勝に到達した。当時のように圧倒的な戦力を誇ってはいないが、エース・菊池雄星を軸とし、武隈祥太・牧田和久・ブライアン・シュリッター・増田達至といった勝ち継投を擁する投手陣と強力打線を形成してチーム成績を向上させるなど、そのマネジメント力は黄金時代の名監督たちに引けを取っていないだろう。
 
 この大型連勝で2位・楽天に5ゲーム差、首位・ソフトバンクには6.5ゲーム差まで迫った西武。1日から3日までは楽天との3連戦だったが、4日から6日までは今季5勝10敗と苦手にしているソフトバンクとの3連戦が予定されている。
 
 オールスター明けにソフトバンクに3連敗を喫した後、怒涛の勢いで白星を積み重ね、上位2球団を射程圏内に入れた西武。昨季は日本ハムが球団記録を更新する15連勝をマークし、首位を走っていたソフトバンクを抜いてパ・リーグ制覇・日本一を成し遂げたが、今季の西武は昨季の日本ハムのように”下剋上”を見せることはできるだろうか。