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侍Jのカギ握る中田翔。国際試合に強い右の大砲、世界一奪回の先に見えるのは阪神かメジャーか

2017ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)まであと2週間。侍ジャパン最大の注目選手・大谷翔平投手が出場を辞退するという残念なニュースはあったが、反対に欠場となったことで陰に隠れがちだった選手たちにも視線が向けられそうだ。

2017/02/21

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17年シーズンオフに国内FA権獲得

 個人的にも今後の行く末を占う意味で、今大会にかけるモチベーションはまず間違いなく高いはずだ。このままいけば中田は2017年シーズンの終盤に国内FA権を取得することになる。高校時代は大阪桐蔭で名を馳せ、関西と縁が深いことから以前よりずっとささやかれ続けている阪神タイガースへの移籍説も未だ消えていない。
 
 さらに1年待てば翌2018年シーズンに海外FA権取得も見えてくることから、入団当初から強い興味があると公言しているメジャー移籍も選択肢の1つとして加わってくるかもしれない。そういう観点でとらえると次のWBCでは阪神を含めたNPB他球団はともかくとして、視察に訪れるメジャー各球団のスカウト陣に自身の活躍をアピールしておく必要性がある。
 
 何かと個性の強い中田については、ここで激賞するとアンチの方々から「昨季の公式戦中はスランプにもハマったし、打率(2割5分)も低くて勝負弱いじゃないか」とクレームが飛び出すかもしれない。
 
 しかし申し訳ないが、これにはあえて力強く反論させていただく。同じ日本人ならば侍ジャパンを応援しようじゃないか。そして日の丸を背負うことに並々ならぬ決意と責任感を持ってWBCに臨もうとしている指揮官ご指名のキーパーソンに対し、まずは温かい眼差しを向けるべきだと心底思う。
 
 どことなく少々大人しい雰囲気の選手が多い侍ジャパンで、中田はいい意味での〝昭和的香り〟を漂わせる貴重な人材だと感じている。同じチーム内で弟分として可愛がっていた大谷の欠場についても強いショックを覚え、その無念を晴らそうと本人の分まで大暴れを誓っていると聞く。
 
 侍ジャパンの熱血漢・中田がWBCの桧舞台でガッツポーズを連呼する感動的な場面をぜひとも見たい。

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