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指導者が選手を故障させる!? “便利屋”的な投手起用で陥りやすい悪循環【横尾弘一の野球のミカタ】

故障者をいかに減らして、シーズンを戦うか。長丁場のペナントレースで結果を残す上で大きなポイントになる。

2016/05/27

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技術を教えるだけがコーチの役割ではない

 この故障の原因は何か。

「なぜ、自分がこの場面で投げなきゃいけないんだ」という気持ちで登板したことで、つい余分な力が入ったり、体の使い方が普段と違ってしまったこと。

 そう語った落合GMは続ける。

「プロ野球の世界で、自分の身の回りに起きたことは、余程のことでない限りは自己責任だ。この場合も、故障した投手自身の責任がゼロではない。しかし、勝ちゲームしか使わないと監督に代わって手形を切っておきながら、そういう起用をしていないのに何の説明もしてやらなかったコーチの責任も大きいと思う」

 最終的な起用法を決めるのは監督である。だからこそ、投手コーチは、なぜそういう使い方をしているのか説明してやらなければならない。そして、その投手が納得して登板できる環境を整えるべきなのだ。

「先に『今は我慢してくれ』などと言葉をかけ、精神的な孤独感から解き放ってやるか。不安や不満を抱えていると感じたら、それを吐き出させてストレスを軽減してやるか。その投手の言動や行動、性格に合わせて適切な接し方をしてやるべきだろう。見て見ぬふりをしたり、『どんな起用でも結果を残せ』と叱責してしまうのは最悪のパターン」

 コーチの仕事とは、やるべきことを怠ったり、甘やかしたりするのは論外という前提の上で、いかに選手に気持ちよくプレーさせられるかどうか。落合GMは監督だった時から、そうやってコーチの教育にも腐心してきた。スタンドから声援を送るファンには見えない部分でも、人間同士の築く組織力がペナントレースでものを言うと考えているからだ。

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