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現役最多の四球数を誇る阪神・鳥谷敬。四球よりも2ストライク後の打率向上がカギ

阪神の鳥谷敬が、打撃不振にあえいでいる。その要因は2ストライクと追い込まれてからの打率の低さが物語っている。

2016/05/17

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現役選手で断トツの四球数。2000本安打も視野に

 打撃不振にあえぐ阪神の鳥谷敬。昨季は主に1番を務めたが、今季は開幕から6番での出場が続き、トップバッターの座をルーキーの高山俊に譲った。若手中心のメンバーで「超変革」を掲げたチームの中、13年目のベテランは負けじと巻き返しを図りたい。

 今季の鳥谷は打率.245、2本塁打、17打点という成績。22打席安打がない状態が続いたが、5月14日のDeNA戦(横浜スタジアム)でプロ野球史上66人目の通算300二塁打を達成。9回表二死、DeNAの守護神・山崎康晃から放った右翼線を抜く二塁打は、23打席ぶりの安打となった。

 翌15日のDeNA戦(横浜スタジアム)でも4打数2安打3打点1本塁打と気を吐き、球団歴代7位の記録となる通算736打点を挙げた。

 鳥谷のこれまでの球歴を振り返ると、11年には、3番打者としてリーグ最高出塁率となる.395でタイトルを獲得し、この年リーグトップタイの78個の四球を選んだ。翌年の12年には94四球、続く13年も104四球とリーグトップの四球数を選び、選球眼の良さを証明してみせた。

 四球数は通算875個で、これは現役選手の中で断トツの数字だ。2位の巨人・阿部慎之助が751個なので、800個を超えている選手は現役で鳥谷ただ一人となる。また、球団OBの掛布雅之が819四球、田淵幸一が通算823四球と、彼ら2人をも凌ぐ数字となっている。

 06年~10年には5年連続で二桁本塁打を放っている鳥谷。ただ11年~15年の最近5年間だけをみると、13年に10本塁打を放っているだけで、長打力の面では物足りなさも感じる。

 それでも広角に打ち分ける能力は球界でもトップクラスで、積み上げてきた安打数は通算1801本。2000本安打まで残り200安打を切り、快挙達成も視野に入ってきた。実績十分のヒットメーカーだけに、完全復調が待たれる。

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