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東條、リハビリ中に見つけた感覚。MLB屈指の守護神が、新人1番の一軍昇格きっかけに【マリーンズ浦和ファーム通信#19】

マリーンズの2015年ドラフト組で一番に一軍昇格を果たしたのは、キャンプで最初に離脱した東條大樹だった。

2016/05/13

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千葉ロッテマリーンズ

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MLB屈指の守護神の映像からヒント

 人間万事塞翁が馬。不幸と思ったことが幸せにつながっているかもしれない。この逆境を機になにかが好転するかもしれない。落ち込む気持ちを励ますメッセージだった。それから今しかできないことは何かと、あれこれ考えた。上半身のウエイトトレーニングに必死に取り組んだ。

 そして同じように右のサイドと呼ばれる選手の投球映像を独自に集め、次々と見て研究した。現役ではヤクルト館山、西武十亀。さらに元巨人の斉藤雅樹氏(現巨人二軍監督)。元ヤクルトの高津氏(現ヤクルト投手コーチ)。元西武の潮崎氏(現西武ヘッド兼投手コーチ)などの現役当時の映像も探した。

 メジャーでは若きクローザーとして君臨するレッドソックスのクレイグ・キンブレルの映像を食い入るように見続けた。とにかく時間さえあれば見た。映像からヒントを探し、自分に取り入れられることはないか考えた。そして見つけ出したイメージを元に椅子に座りながらのネットスローで感覚を確かめた。大きな発見があった。

「肘の使い方ですね。あ、これだという感覚を感じた。言葉で表現をするのは難しいですが、今まではガチガチに力を入れっぱなしだった。そうではなくて、力をある程度抜いた状態からボールに力を込める瞬間を作ることで、ボールによりエネルギーが伝わる。そうするとボールにキレが出るようになった。大きな収穫でした」

 投げることができない期間に見つけた感覚だった。リハビリをして、映像を沢山見て、ネットスローを重ねた結果としての様々な発見。今思うと、怪我をしていなかったら気が付かなかったかもしれない。それから事態はどんどん好転していく。実戦に復帰をすると二軍でアピールを続けた。サイドスローから、しなりのある腕の振りで凡打の山を築いた。

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