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年々早くなる選手の仕上がりも、故障発生では意味なし。育成で重要な野球のための体作り【横尾弘一の野球のミカタ】

まもなくオープン戦が本格化する。選手は精力的に自主トレを行い、仕上がりは年々早くなっている。

2016/02/29

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横尾弘一

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早々に紅白戦がスタートするチームも

 沖縄、宮崎でプロ球団のキャンプを取材した。昨年セ・リーグを制した東京ヤクルトには独特の余裕が感じられたし、横浜DeNAはアレックス・ラミレス監督の下、しっかりした野球をやろうとする姿勢が見て取れた。また、中日には“鍛える、競う”といった空気が戻ってきたようだ。

 そして、福岡ソフトバンクは黄金時代を築こうとする意欲に満ち、オリックスでは個々の選手のレベルアップによってチーム力を高めようという方針が徹底されていた。それがペナントレースでの戦いぶりにつながり、セ・パともに激しく優勝を争う展開になれば言うことなしである。

 さて、そのキャンプを見ていて感じるのは、シーズンに向けた選手たちの仕上がりが年々早くなっているということだ。

 かつてのキャンプでは、特にベテランは第1クールでは眠った体を起こしていくような光景が見られた。しかし、近頃は2月1日からシャープな動きを見せており、2月10日より前に紅白戦など実戦練習を実施するチームも少なくない。

 それは、シーズンオフでも休まずトレーニングに取り組むという傾向が強くなったからだろう。そして、そこにはポスト・シーズン(プレーオフなどを指すのではなく、シーズンオフの意味)の明確化が大きく関わっている。

 1980年代までも、12月~1月は選手が球団に拘束されない期間ではあった。ただ、成長途上にある若手はコーチに呼び出され、シャドウ・ピッチングやノックなど技術練習に励んでいた。79年にロッテへ入団した落合博満もそのひとりだ。

「秋季キャンプが終わっても、クリスマスくらいまではバットスイングやノックを“やらされていた”よ。年明けも三が日を過ぎれば呼び出され、合同自主トレと称した練習があった。私は25歳でプロ入りし、後がないから、レギュラーが休んでいる時期でも練習しなければ追いつけないと思っていた。でも、ドラフト上位で高校や大学から入団した選手の中には、嫌々やっている選手もいただろうね。もう半ば強制だったから」

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