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復活なるか――選手生命をかけた来季の戦いに臨む巨人・杉内俊哉と内海哲也

内海哲也と杉内俊哉。巨人を支えたベテラン左腕二人にとって、来季は選手生命をかけた1年になる。

2015/12/13

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自ら大減俸を申し出

 来季の巨人で選手生命をかけた戦いに臨もうとしている2人のベテラン左腕がいる。まず1人目は杉内俊哉だ。今季は6勝6敗、防御率3.95とパッとしない成績のまま後半戦開幕直後の7月23日を最後に股関節痛悪化のため戦線離脱となり、残りのシーズンを棒に振った。

 10月1日にコンディション悪化の元凶となっていた右股関節の形成手術に踏み切った。しかしプロ野球選手としては前例が少ない手術だけに、復帰への道のりは険しく一筋縄ではいきそうもない。さきに各メディアでも報じられたように、杉内は術前に医師からプロ野球選手として再び1軍レベルで活躍するには困難な手術であることもあらかじめ説明を受けたという。
 股関節は上半身と下半身を結合し、それらを連動させる上で大きな役割を担う極めて重要な身体の部位。その股関節が手術を受けても完治せず100%の状態に戻らないとなれば、当然のように投球フォームそのものへ深刻な影響を及ぼしてしまう。

 独特のスリークォーターから繰り出される最速150キロのストレート、そしてダルビッシュ有(レンジャーズ)も絶賛したチェンジアップは故障前と同じ状態で球威を保てるのか――。そういう不安が今、杉内自身の脳裏をよぎっているのは言わずもがなだろう。
 来季開幕には間に合わず、復帰は早く見積もっても来夏。
 戦力にならなかった場合のことを考え、杉内は12月10日の契約交渉で球団側に自らプロ野球史上最高となる大減俸を申し入れて更改した。

 報道によれば、その契約更新の推定額は複数年契約の最終年となった前年と比較して実に4億5000万円減となる5000万円プラス出来高払い。記録的な大減額だけではなく、それなりの活躍を残した時の付加価値として報酬が得られるインセンティブも加えてもらったところには、自らを追い込みながら何とか必死に這い上がっていこうとする前向きな姿勢がうかがい知れる。

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