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調子が良すぎて調子が狂う? データからは見られない山田哲人の苦悩。柳田悠岐は策略を実力で超えた【アンチデータベースボール】

2022/02/22

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産経新聞社



 テクノロジーが発達し、日々データ化が進む現代野球。一方で、人間がプレーしているからこそ、データだけではわからないプレーがあることも確かだ。データを超えた感動やドラマ、プレーのクオリティは、野球の醍醐味として外せないものである。
 

 
 ここでは、SNSで大人気の野球著述家ゴジキ氏(@godziki_55)が綴る、忘れかけている何かを思い出させてくれる一作『アンチデータベースボール データ至上主義を超えた未来の野球論』(2月22日発売)から本編の一部を公開する。
 
 データではわからない面白さや魅力はどこから来ているのか? データ至上主義のなかで対応策はあるのか? 感動やドラマ性とデータはトレードオフなのか?…などなど、尽きない疑問への「考えるヒント」が見つかるはずだ。

データからは見られない山田哲人の苦悩 策略を実力で超えた柳田悠岐

 山田哲人(ヤクルト)は、2015年に日本シリーズで対戦した千賀滉大(ソフトバンク)からインハイの難しいボールをホームランにしたことで、打撃が狂ったとインタビューで語っていた。

 調子が良すぎても難しいボールを打ってしまったがゆえに調子が狂ってしまう―。高いパフォーマンスを持続するためには、バランスが大切であることが伝わってくるコメントでもあった。また、別の局面になるが、翌年の2016年は打撃好調だったなかで、夏場に死球で一気に打撃が狂った。この死球により、2017年はシーズン丸々調子が上がらず、2018年の復活まで大きく時間がかかった。
 
 少しでも身体の捻りや開きなどのバランスやタイミングが崩れれば、超一流クラスの選手でさえ調子は大きく変わる。これを考えると、オリックス時代晩年に、内角攻めをされていたイチローはクレバーだったかもしれない。圧倒的な実力があったがゆえに、あえてベースから離れて打席に立ち、結果を残し続けていた。強打者の証ともいえる内角攻めに適応できるかどうかはプロで長く活躍するための必須条件といえる。

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