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松坂、ダルビッシュ、武田らに続いた安楽。高卒1年目で初登板初勝利投手のその後は?

楽天の安楽智大が、5日のソフトバンク戦で一軍に初登板。楽天球団初のプロ初登板初勝利を挙げた。

2015/10/07

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プロ1勝が遠かった大投手

 楽天の安楽智大が、5日のソフトバンク戦で一軍に初登板。6回2被安打4奪三振自責点0の快投を演じ、プロ初勝利を挙げた。

 高卒1年目の初登板初勝利は2012年7月7日のソフトバンク武田翔太以来となる。ドラフト施行後では18人目の快挙だ。
 武田はその年8勝1敗、防御率1.07を記録。今年は鷹の中心選手へ成長を遂げ、13勝6敗。ホークスの連覇に貢献した。
 ちなみに高卒での同じケースは松坂大輔(8回2失点)、ダルビッシュ有(8回2失点)がおり、ともにチームを代表するエースへ成長を遂げ、日本を代表する選手に成長している。

 一方でプロ野球史を紐解くと、後の大投手には「プロ1勝目」が難産だったケースが散見される。

 NPB1位の400勝を挙げた金田正一は1950年、高校を中退して国鉄スワローズに入った。8月23日松山での広島戦に救援で初登板したが、この試合は押し出しでサヨナラ負け。
 以後4連敗だった。10月1日、甲子園での大洋戦で先発して初勝利。ただし金田はそこからシーズン終了までに7勝している。

「神様、仏さま、稲尾様」と言われた伝説の大投手・稲尾和久は、1956年3月21日の大映との開幕戦の6回に救援登板したが、西鉄が11-0で勝っている試合のロングリリーフだった。

 稲尾は以後も中継ぎや敗戦処理などで投げたために2カ月間勝ち星がなかったが、5月20日の川崎球場での高橋ユニオンズとのダブルヘッダーの第2戦で先発して初勝利。ここからぐんぐん頭角を現し、最終的には21勝した。

 江川事件で揺れた江川卓は、開幕から2カ月間登板を自粛し、1979年6月2日の阪神戦で初登板。しかしスタントン、若菜、ラインバックに本塁打を打たれるなど8回7被安打自責点5で敗戦投手。6月9日の中日戦は5回1失点の好投を見せるも、救援投手が打ち込まれて白星付かず。3試合目の6月17日、広島戦で7回4被安打無失点の好投で初勝利を挙げた。

 安楽が目標とする田中将大はプロ入り1年目の開幕5試合目の3月29日のソフトバンク戦に初先発したが、1回2/3で6被安打、自責点6でノックアウト。

 続く4月5日の日本ハム戦は6回5被安打失点1自責点0と好投したが、味方が逆転され勝ち星はつかず。4月12日の西武戦も、7回5被安打自責点4で勝ち星つかず。4試合目の4月18日、ソフトバンク戦で9回完投し、9被安打自責点2で初勝利を挙げた。

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