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ヒーローに代打!? ブレない栗山監督、2位独走の日本ハムがモチベーションを失わない理由

首位を独走するソフトバンク、そして日本ハムはそれを追いかけながら2位を独走している。目標を見失いかねない状況下で、選手は緊張感を失っていない。選手間の競争が、チームを盛り上げている。競争に生き残るべく選手はアピールに必死だ。

2015/09/05

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ベースボールチャンネル編集部



モチベーションが保ちづらい状況下でも快調に貯金

 8月4~6日のソフトバンク3連戦で全敗した直後、当サイトでこんな原稿を書いた。

「目標は首位追撃から2位確保へと変わった。3位ロッテとの差は4.5ゲーム。福岡ショックの重々しいムードを払拭して、前半戦の勢いを取り戻すことができるか。若いチームの真価が問われる」

 だが、杞憂だった。

 失速するかに見えた日本ハムは、その後15勝1分5敗という快進撃で貯金を20の大台に乗せる。“2位独走”というモチベーションを見出しづらい中でも緊張感を失わず、快調に勝利を積み重ねている。

 9月1日、ロッテ戦。日本ハムがなぜ緊張感を失わないのか、その理由を見た気がした。

 9-1と快勝した一戦、お立ち台には家族が見守る中で完投したメンドーサが上がったが、野手も6人が打点を記録。投打がしっかりと噛み合った勝利だった。
 あえて野手の殊勲者を挙げるなら、私は七番ライトで起用されたサトケンこと佐藤賢治を推したい。

 現在日本ハムの外野はレフト西川遥輝、センター陽岱鋼がほぼ固定。
 残るライトを石川慎吾、杉谷拳士、岡大海、淺間大基、矢野謙次が争っている。佐藤はプロ入り9年目の27歳。若手だらけのチームでは、すでにベテランに近い。

 佐藤が強い危機感を抱いて試合に臨んでいるのは間違いない。鎌ヶ谷暮らしが長く、8月末に今季3度目の一軍昇格。これがラストチャンスだという思いは強いはずだ。

 思えば2012年のキャンプで、栗山英樹監督に「今年だめならユニフォームを脱がす」と名指しされたのが佐藤だった。ユニフォームを脱がされることはなかったが、あれから3年、目立った実績を上げられないまま9年目の秋を迎えている。

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