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新型コロナで開催可否注目の選抜高校野球。過去に中止となった甲子園大会は?【春のセンバツ2020】

2020/03/04

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 第92回選抜高校野球大会(3月19日開幕・甲子園)が、新型コロナウイルス感染拡大防止を受けて、開催が危ぶまれている。きょう4日に大会運営委員会が開かれ、今後の方針が示される見通し。協議の結果に注目が集まる。
 
【一覧】第92回選抜高校野球大会の出場校
 
 これまでに、“甲子園”が中止となったのは大きく分けて二度。一度目は、第4回大会(大正7年)にまで遡る。高野連の大会小史によると「関東から京浜を分離,甲信大会を新設し代表は14校に。代表決定後に米騒動で全国大会中止」とある。
 
 中止の原因となった米騒動。農林水産省のホームページによると「米の価格の上昇と買い占めが原因となり、この年の7月に富山県で起きた騒動が各地に広がり、青森県、岩手県、秋田県、沖縄県などを除いた国内のほとんどの地域で大きな騒動が起きました。この大正7年の米騒動はその後の日本の政治や経済に大きな影響をあたえたと言われ、日本史上、もっとも大きな民衆運動とも言われています」とされている。
 
 そしてもう一度は、第2次世界大戦が原因だ。選抜大会は1942年~1946年(昭和17年から21年)までの期間中断。選手権大会は、第27回(昭和16年)に中止となり、以降昭和20年まで中断された。大会小史には、「戦局深刻化,文部省次官通達で地方大会半ばで中止。昭和l7年~20年第2次世界大戦のため中絶。この問、阪神甲子園球場の屋根は金属供出で取り壊す」とある。
 
 
 一方で、選抜には2度の開催危機を乗り越えた歴史もある。以下大会小史より。
 
第67回(平成7年)-「阪神・淡路大震災2ヶ月後の大会開催で、地元に迷惑をかけないように配慮、ブラスバンドなど鳴り物の応援禁止。4試合日を減らし、会期を10日間から11日間に。組み合わせ抽選会は大会2日前から3月15日に繰り上げ、変更」
 
第83回(平成23年)-「東日本大震災の12日後に開幕。「がんばろう!日本」をスローガンに、被災者・救助救援に携わる方を応援する大会とした。開会式の入場行進は中止、鳴り物応援を禁止するなど、被災地に最大限配慮して開催した」
 
 
 しかし、今大会の問題は、これらとはまったく別のケースだ。日本中が催し物自粛へと進む中、高校野球だけが“例外”となるのはおかしい。無観客試合としても、球児たちや周辺地域に大きなリスクがある。果たして高野連が出す回答はどのようなものになるだろうか。
 
 

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