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都市対抗野球出場32チーム決定 群雄割拠、アマチュア最高峰の戦いを制するのは?【横尾弘一の「プロにつながる社会人野球」】

第86回都市対抗野球大会に出場する32チームが決定し、6月19日(金)に組み合わせ抽選会が行われた。今年、注目したいチームを紹介する。

2015/06/20

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グランドスラム



【写真】初出場を果たした福岡市・西部ガス。

初出場は1チーム

 大の男たちが必死に白球を追い、泣き、笑う。第86回都市対抗野球大会の二次予選は、全国12の地区で1カ月にわたって熱戦が繰り広げられ、前年優勝で推薦出場する大垣市・西濃運輸を含めた32の代表チームが決定した。

 初出場は1チーム。最後の最後で九州第三代表に滑り込んだ福岡市・西部ガスだ。

 軟式野球部から転換する形で2012年に創部。古豪・日本通運で日本選手権優勝、都市対抗では2度準優勝に導き、日本代表監督も務めた杉本泰彦監督を招聘し、駒大苫小牧高を率いて夏の甲子園2連覇の香田誉士史コーチらとともに、主に九州出身の若い選手を鍛えた。昨年はあと一歩で東京ドーム行きを逃したが、日本選手権には初出場するなど、着実に積み上げてきたチーム力を見事に発揮した。
 昨年のアジア競技大会で日本代表に選ばれた左腕の今村幸志郎、大型右腕の大木康智が軸となってきた投手陣では、国立の九州大から入社した阿部雄也、長身右腕の清藤嵩大ら2年目の投手が台頭。淵田裕司、天久朝治、大城昌士が中心となる打線は、ズラリと左打者が並ぶものの左腕を苦にしない。決して相手のペースで試合をさせない杉本監督の熟練した采配と怖いもの知らずの勢いで初勝利を目指したい。

 6月19日の組み合わせ抽選会で、その西部ガスと一回戦で対戦することになったのが大阪市・日本生命。13年連続57回目の出場は、ともに32チーム中最長で最多。1997年以来優勝から遠ざかり、名門も色褪せたかと言われることもあったが、今季は京都大会と東北大会を制するなど、「西の横綱」と恐れられたしぶとさが戻ってきた。
 近畿二次予選ではここ一番の試合に惜敗し、第四代表と苦労したものの、それがかえってチームを引き締めるはず。初舞台の西部ガスには、東京ドームで1勝する難しさを実感させたいところだ。

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