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【甲子園速報】星稜、24年ぶり決勝進出!奥川恭伸が先発で「20人連続アウト」 “逆転の中京学院大中京”発揮させず

2019/08/20

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万全の状態で臨んだマウンド、笑顔溢れる

<第13日 第2試合 準決勝 ○星稜 9―0 中京学院大中京●>(20日、阪神甲子園球場)
 
 第101回全国高校野球選手権大会は20日に阪神甲子園球場で13日目を迎え、第2試合では、ともに初優勝を目指す星稜(石川)と中京学院大中京(岐阜)が対戦。星稜が快勝で決勝進出を果たした。
 
 ともに強打、投手陣の層が厚い星稜と中京学院大中京の戦いは、星稜のエース・奥川恭伸(3年)が満を持して臨んだ2試合ぶりのマウンドで序盤から圧巻の投球を見せた。
 
 奥川は初回、先頭の高畠和希(3年)に中前安打を許したものの、後続を送りバント失敗など3者連続で打ち取り無失点のスタートを切る。すると、直後に味方打線が中京学院大中京の先発・エース不後祐将(3年)から1死二、三塁のチャンスを作り、4番・内山壮真(2年)の犠飛によって1点を先制した。
 
 さらに2回には1番・東海林航介(3年)の適時打で1点追加。3回は福本陽生(3年)が2番手の元謙太(2年)から、山瀬慎之助(3年)が3番手の赤塚健利(3年)から適時打を放つなど一挙4得点し、序盤で主導権を握った。
 
 奥川も打線の援護を受けて、マウンド上で多くの笑顔を見せながら150キロ前後の速球やキレのある変化球をコーナーに投げ分け、中京学院大中京打線を封じていく。そして2回から5回までは走者を1人も許さず、初回の2アウト目から打者15人連続アウトを記録した。
 
 グラウンド整備明けの6回、星稜の奥川は3者連続三振でここまで9三振。一方、リリーフして2イニング連続で無失点としている赤塚も、6回に2死三塁のピンチを迎えたものの後続を打ち取ってスコア6-0のまま終盤を迎えた。
 
 今大会に終盤で逆転劇を見せ勝ち上がってきた中京学院大中京は、7回に2死から主将の4番・藤田健斗(3年)が右前安打を放ったものの、奥川の前にチャンスを広げられず無得点。残す攻撃イニングは2回となった。
 
 ダメ押し点が欲しい星稜は7回、赤塚から先頭の内山と大高正寛(3年)が連続安打で無死一、二塁のチャンスを作る。ここで中京学院大中京は赤塚から村田翔(3年)にスイッチしたが、福本が送りバントを決め1死二、三塁。そして左翼から再びマウンドに上がった不後に対して、2しから奥川と山瀬が連続適時打を放って3得点し、9-0とリードを広げた。
 
 星稜は8回からマウンドに寺沢孝多(3年)を送り、奥川は左翼の守備へ。投手が変わった星稜に対して反撃したい中京学院大中京だったが、寺沢の前に6番から始まる攻撃が3者凡退。いよいよ土俵際に追い込まれた。
 
 星稜は9回も寺沢が続投し、中京学院大中京に最後まで逆転への猛攻を発揮させず3者凡退で試合終了。星稜が9-0で快勝し、準優勝した1995年以来24年ぶりの決勝進出を決めた。
 
 一方、敗れた中京学院大中京は、初の決勝進出はならず。今大会は初戦の北照(南北海道)戦、3回戦の東海大相模(神奈川)戦、準々決勝の作新学院(栃木)戦と3試合連続逆転勝ちで大会屈指の「台風の目」になった。“何が起こるか分からない”高校野球らしい諦めない姿勢を示し続け、甲子園に新たな歴史を刻んだ。